楽天ウォレットがレバレッジ取引サービスを開始
楽天ウォレット株式会社が、同社運営の仮想通貨取引所Rakuten walletにおいて、暗号資産(仮想通貨)証拠金取引(レバレッジ取引)サービスの提供を開始したことを3月26日プレスリリースにて発表した。
また暗号資産証拠金取引専用のスマートフォンアプリ「楽天ウォレットPro」を公開したことも併せて発表された。 「楽天ウォレットPro」では、「楽天ウォレット」の現物取引サービスで提供しているビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)に、新たにライトコイン(LTC)、リップル(XRP)を追加し、BTC/JPY、ETH/JPY、BCH/JPY、LTC/JPY、XRP/JPYの5種類の取扱通貨ペアで、証拠金の2倍までの取引が可能となるとのこと。
同アプリの取引画面については、複数の資産の一括管理や、顧客自身に最適なチャート表示へカスタマイズできるなど、証拠金取引に特化したインターフェースを採用しているとのことだ。
同サービスの取引時間については、午前7時00分から翌午前6時50分となる。
なお、同サービスを利用するにあたり、顧客は現物取引口座と証拠金取引専用の口座双方の開設が必要となる。現物取引口座をすでにもっている場合は、マイページ上にある専用フォームに必要情報を入力するだけで証拠金取引口座の申し込みができるとのこと。
同社の証拠金取引では、顧客から預かった証拠金は楽天信託を通じた銀行預金として保全がされる。そのため、万が一、同社に何か危険が及ぶような場合でも、顧客資産は安全に保管されるとのこと。
また、証拠金維持率が100%未満になると、顧客の損害を一定以下に限定するために、維持率が100%を回復するまで建玉(ポジション)を強制決済(ロスカット)することにより、顧客の資産を保護するとのことだ。
なおフォビジャパン株式会社も、同社運営の仮想通貨取引所フォビジャパンにおいて暗号資産(仮想通貨)証拠金取引(レバレッジ取引)サービスを4月中旬ごろに開始することを3月26日プレスリリースにて発表した。
同サービスのレバレッジ上限も2倍。申し込み開始日時は、3月26日12時からとなっており、レバレッジ口座開設が完了した顧客はBTC/JPYの取引が可能となるとのことだ。
編集部のコメント
仮想通貨取引のレバレッジ上限については、これまで「JVCEA(一般社団法人日本仮想通貨交換業協会)」が、仮想通貨のレバレッジ上限を15倍から4倍に引き下げる自主規制ルールを定め、国内取引所はそのルールの採用を進めてきましたが、今春施行の改正金商法では施行から猶予期間を経て2倍が上限となる予定となっています。
この今春施行予定である改正金融商品取引法によって、各社取引所のレバレッジ取引への動きが出ています。 今回の楽天ウォレットのレバレッジ取引サービス開始については、3月10日に日経新聞の報道によって明らかになっていました。(SBI FXトレードについても取り上げられています)
報道によると両社は、証拠金取引が規制対象になることにより取引の安全性が高まるとの期待から、市場では活発な売買が見込めると判断し、サービス開始を進めたとのことです。
このニュースとは反対に、仮想通貨取引所Bitgateがレバレッジ取引サービスの取扱いを終了することを3月13日に発表しています。 またビットフライヤーとGMOコインについては、現在レバレッジ上限が4倍となっています。両社が2倍へ変更する日も近いであろうと思われます。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(images:Panuwat-Sikham,antoniokhr)