Ethena LabsとSecuritize、新たにEVMチェーン「Converge」立ち上げ

2025年第2四半期にリリース予定

DeFi(分散型金融)プラットフォーム「エセナ(Ethena)」開発のエセナ・ラボ(Ethena Labs)とデジタル資産発行プラットフォーム運営のセキュリタイズ(Securitize)が共同開発したイーサリアム互換の新ブロックチェーン「コンバージ(Converge)」が、2025年第2四半期にリリース予定であることが3月18日に発表された。

「コンバージ」では、規制に準拠した決済およびカストディアンサービスを提供することで、機関投資家がDeFi(分散型金融)をより利用しやすくすることを目指すという。

「コンバージ」には、独自の顧客確認(KYC)機能が搭載されており、両社の投資商品へのアクセスが提供される予定だ。

発表にてエセナ・ラボは、このブロックチェーンのコアユースケースとして、「パーミッションレス(許可なし)の現物取引とレバレッジDeFi投機のための決済」、「ステーブルコインとトークン化された資産の保管と決済」を挙げた。

セキュリタイズは「コンバージ」を、既存および将来のトークン化資産の発行レイヤーとして使用する予定だという。

トークン化されたトレジャリー商品やファンドだけでなく、さまざまな資産クラスにわたる証券を展開する予定とのこと。

またエセナ・ラボは、同社が展開するイーサリアム基盤のステーブルコイン「USDe」、「USDtb」、「iUSDe」のコア商品セットを「コンバージ」上でネイティブに発行する予定だという。

両社はカストディアンサービスとしてコッパー(Copper)、ファイヤーブロックス(Fireblocks)、コマイヌ(Komainu)、ゾディア(Zodia)を採用。また、ローンチパートナーとしてDeFiプロトコルのアーベ(Aave)、イーサリアル(Ethereal)、メイプルファイナンス(Maple Finance)、モルフォ(Morpho)、ペンドル(Pendle)が参加している。

エセナ・ラボが提供する「USDe」は、ステークされたイーサリアム(ETH)およびスワップマージンを使用して利回りを生成し、貯蓄債券やデリバティブを担保とするステーブルコインだ。同ステーブルコインは、オンチェーンでのカストディと決済を行っている。

「USDtb」は、「ブラックロック・米ドル機関投資家向けデジタル流動性ファンド(BlackRock USD Institutional Digital Liquidity Fund:BUIDL)」に裏付けられたステーブルコインだ。「USDtb」は、「USDC」や「USDT」などの米ドルペッグのステーブルコインと同様に、現金または現金同等物を1:1で裏付ける仕組みを採用している。また、準備資産の90%に「BUIDL」を利用しており、これはステーブルコイン市場で最も高い「BUIDL」比率となっている。

なお「iUSDe」は、DeFiと従来型金融(TradFi)の統合を目的とした利回りのある合成ドルだ。「iUSDe」は、2025年中の立ち上げと利用開始が予定されている。

参考:コンバージエセナ2025年ロードマップ
画像:iStock/peterschreiber.media・artacet

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