スイスのデジタル資産銀行シグナムがユニコーン企業に、フルガーから資金調達で評価額10億ドル超

シグナムが約91億円を調達

スイスのデジタル銀行シグナム(Sygnum)が、戦略的成長ラウンドで5,800万ドル(約91億円)を調達したことを1月14日に発表した。

これにより同社の評価額は10億ドル(1,574億円)を超えたとのことで、暗号資産(仮想通貨)業界に新たなユニコーン企業が誕生した。

発表によれば、ビットコイン技術を専門とするベンチャーキャピタル会社のフルガー・ベンチャーズ(Fulgur Ventures)が、今回の戦略的成長ラウンドの最終クローズにおける中心的投資家であったという。

今回のフルガー・ベンチャーズの出資には、新規・既存の戦略的投資家や財務投資家が参画している。また、戦略的成長ラウンドにはシグナムの従業員も個人投資家として出資参加したとのことだ。また、シグナムの共同創業者、取締役、チームメンバーは引き続きシグナムの過半数株式を保有しているという。

調達資金の使途は、2025年に向けたシグナムの事業拡大計画として、欧州連合(EU)および欧州経済地域(EEA)市場への参入や、香港での規制対象事業の立ち上げに活用される予定とのこと。

また調達資金を用いて、組織基盤の拡大、ビットコイン技術に重点を置いた製品ポートフォリオの拡充、市場の発展に伴う戦略的買収の機会創出にも取り組むとのことだ。

さらに、シグナムの組織の回復力やコンプライアンス体制、最先端のリスク管理を強化するための追加投資も行うとのことだ。

シグナムは昨年1月にも4,000万ドル(当時約59.5億円)の資金調達を行っている。

この調達は「戦略的成長ラウンド」における中間クローズでの報告であった。

シグナムは、スイス金融市場監督局(FINMA)から銀行と証券の免許を付与されたデジタル資産銀行で、シンガポールにおいてもシンガポール金融管理局(MAS)から、証券業、先物業、資産運用業(ファンド・マネジメント業)に関わる資本市場サービス(Capital Markets Services:CMS)ライセンスを取得している。

また同行は、2022年12月にルクセンブルクにサービスを拡大し、2023年3月にアブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)金融サービス規制庁(FSRA)から金融サービス許可(FSP)を取得している。

参考:シグナム銀行
画像:iStock/Yellow-duck

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あたらしい経済 編集部

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