EVM互換L1「Sonic」メインネット公開、独自トークン「S」のエアドロプログラム開始

Sonicのメインネット公開

ソニック・ラボ(Sonic Labs)が、EVM互換レイヤー1(L1)ブロックチェーン「ソニック(Sonic)」のメインネット公開完了と、同チェーンの独自トークン「S」のエアドロップ(無料配布)プログラム開始を12月18日発表した。

「ソニック」は、最大10,000TPS(1秒あたりのトランザクション量)の処理能力、1秒未満のファイナリティ(最終確定時間)、そしてイーサリアム(Ethereum)とのネイティブな相互運用性を特徴としている。また「S」トークンは、トランザクション手数料の支払いや、ステーキング、バリデータの運用、ガバナンスへの参加などに利用できるという。

暗号資産(仮想通貨)「FTM」を保有するユーザーは、現在専用のアップグレードポータルを利用して、1:1の比率で「FTM」と「S」トークンを双方から交換可能だ。この交換は、「ソニック」のメインネット公開後、最初の90日間は自由に行えるが、2025年3月18日以降は「FTM」から「S」トークンへの交換のみに切り替わりる。

さらに、「S」トークンのエアドロッププログラムでは、総発行枚数の6%にあたる1億9,050万Sが用意され、配布はソニック・ポイント(Sonic Points)とソニック・ジェムズ(Sonic Gems) という2つのポイントシステムを通じて行われるとのこと。

ソニック・ポイントは、ユーザー向けの報酬ポイントで、早期採用、長期的なロイヤリティ、資産保有、アプリのアクティブな利用など「ソニック」エコシステム内での幅広い活動に対して報酬を与えるという。また、ポイントはシーズン制で配布され、最初のシーズンは2025年6月まで続く予定だ。

一方、ソニック・ジェムズは開発者向けのポイントで、「ソニック」エコシステム内でのアプリ利用の促進や、イノベーションに貢献したアプリに報酬を与える仕組みとなっている。また、ソニック・ジェムは「S」トークンに交換可能で、開発者はこれをユーザーへの報酬として再配分できるとのこと。

なお、シーズン1のエアドロップ請求は2025年6月頃に開始され、ユーザーはエアドロップの25%を「S」トークンとして請求できるという。残りの75%は、NFT形式で270日間にわたり分割して受け取る形となるとのこと。また、ユーザーはこのNFTポジションを早い段階で請求するために、割り当ての一部をバーン(焼却)するか、市場で取引するかを選択できるとのことだ。

エアドロップ対象者は、「ソニック」エコシステム内での活動を通じてポイントを獲得したユーザーと開発者だ。具体的には、対象者になるために、ホワイトリスト登録された資産である「S・S LSTs」、「scUSD・scETH・ONE」、「USDC・USDT」、「SolvBTC・SolvBTC.BBN」をブリッジまたは利用する必要があるとのこと。

さらに、「ソニック」エコシステムへの早期参加やアクティブなアプリ利用、「ソニック」メインネットに資産をブリッジして流動性を維持するといった条件も満たす必要があるという。これらの条件をクリアすることで、エアドロップ対象者として認定されるとのことだ。

なお、「FTM」は、スマートコントラクトプラットフォーム「ファントム(Fantom)」のメインネットである「オペラ(Opera)」ブロックチェーン上で利用されるトークンだ。今年8月1日に「ファントム」は、「ソニック・ラボ(Sonic Labs)」にリブランドを実施。これに伴い、新たに立ち上げられた「ソニック」チェーンにおいて、「FTM」を「S」トークンに交換できる仕組みが導入された。

「オペラ」チェーンは引き続き「FTM」保有者向けに提供されるものの、「ソニック・ラボ」は今後「ソニック」チェーンに完全注力するとしている。また、「オペラ」と「ソニック」の両チェーンはEVM(イーサリアム仮想マシン)互換のチェーンであるため、アプリケーションの「オペラ」から「ソニック」への移行は容易であるとのことだ。

参考:ソニック
画像:iStock/dalebor

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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