WLFのトークン購入が続く
次期米大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とその家族が関わる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLF)」が、複数の暗号資産銘柄を12月15日と16日に購入した。オンチェーン追跡プラットフォームのアーカム(ARKHAM)から確認できる。
WLFが購入した銘柄は、「エセナ:Ethena(ENA)」と「オンドファイナンス:Ondo Finance(ONDO)」だ。
WLFは12月15日、インテント・ベースの取引プロトコル「カウ・プロトコル(Cow Protocol)」を通じて500,013USDCで509,955 ENAを購入。
また12月16日には同様に「カウ・プロトコル」を通じて250,000USDCを使い、134,216ONDOを購入した。
ENAを発行するエセナは、ステークされたイーサリアム(ETH)とスワップマージンを使用して利回りを生成する貯蓄債券とデリバティブを担保とした、イーサリアム(Ethereum)ベースのステーブルコイン「USDe」を開発する企業だ。独自トークンのENAは、ガバナンストークンとして機能する。
ONDOを発行するオンドファイナンス(Ondo Finance)は、米国拠点のフィンテック企業。2021年に投資銀行ゴールドマンサックス出身のネイサン・オールマン(Nathan Allman)氏が創業した。オンドファイナンスは、債券や米国債に投資できるトークン化されたファンドを立ち上げることで、多額のステーブルコインを保有する機関投資家が従来の資本市場をより利用しやすくすることを目指している。
WLFは12月12日にもイーサリアム(ETH)、チェーンリンク(LINK)、アーベ(AAVE)を大量購入している。
WLFのウォレットは記事執筆時点(2024年12月16日16:00)で、総額は8,446万ドル(約129億円)を保有している。
WLFへは中国の暗号資産関連の起業家で、トロンブロックチェーン(TRON Blockchain)の創設者であるジャスティン・サン(Justin Sun)氏が最近3,000万ドル(約46億円)の支援を行った。
サン氏は3,000万ドル相当となるWLFの独自トークン「WLFI」を購入。サン氏はトランプ政権への期待を口にしており、WLFプロジェクトにアドバイザーとしても参画している。
参考:アーカム1、アーカム2
画像:iStock/StationaryTraveller・iam2mai