分散型オーダーブック「Orderly Network」、ソラナでローンチ

オーダリーネットワークがソラナでローンチ

DeFi(分散型金融)開発者向けの分散型オーダーブックプロトコル「オーダリーネットワーク(Orderly Network)」による「Perps Omnichain Orderbook」が、ソラナ(Solana)メインネットでローンチした。同プロトコルの公式ブログより12月2日発表された。

これにより「オーダリーネットワーク」では、EVMチェーン(イーサリアムバーチャルマシン)と非EVMチェーンを統合した単一のオーダーブックが実現した。ソラナユーザーはブリッジやラッピング無しで各チェーンのトークン資産を直接活用した取引が、「Perps Omnichain Orderbook」導入により可能になったという。

またこれにより、ソラナで初めてEVMチェーンと非EVMチェーンを統合した形でのパーペチュアル取引が可能になるとのこと。

ソラナ上で取引が執行されると、オーダリーのエンジンレイヤーがオーダーブックを経由して取引をルーティングし、そこで取引がマッチングされた後、決済レイヤーにリレーされる仕組みであるため、ソラナユーザーがEVMチェーンの参加者と直接取引が可能になるという。

ソラナはこれまでスポット取引は活発であったにも関わらず、パーペチュアル取引市場の流動性が不足していた。

しかし今回の「Perps Omnichain Orderbook」導入で、シームレスな取引体験と、30以上のDEXと73の取引ペアがソラナに追加されたことにより、ソラナ上のパーペチュアル取引市場の流動性が大幅に向上するとのことだ。

「オーダリーネットワーク」は、ブロックチェーン全体で流動性を一つのオーダーブックに統合するオムニチェーン取引インフラストラクチャの提供を目指している分散型オーダーブックプロトコル。

同プロトコルではレイヤーゼロ(LayerZero)の技術を活用し、取引を実行するためにトークンがチェーン間を移動する必要がないように設計されている。そのためトランザクションデータ、ユーザーデータ、残高、取引データなどを中継するクロスチェーンメッセージのみが送信されるとのこと。

これによりトレーダーは、セルフカストディのまま現在のチェーンからトークンを移動することなく、使い慣れたオーダーブック型の取引インターフェースを利用し、他の異なるチェーン上の取引相手と取引可能になる。

「オーダリーネットワーク」は現在、ポリゴン(Polygon)、アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、ベース(Base)、イーサリアム(Ethereum)メインネット、ソラナ(Solana)の6つのチェーンをサポートしている。

なお「オーダリーネットワーク」では、OPスタック(OP Stack)上に構築されたOrderly app chain(Orderly Settlement layer)を介して全ての取引がオンチェーンで決済されている。

参考:オーダリーネットワーク
画像:iStocks/Who_I_am

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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