マラソンデジタルが転換優先社債で7億ドル調達へ、BTC追加購入等の目的で

MARAが転換優先社債で7億ドル調達へ

米ナスダック上場のビットコインマイニング企業マラソン・デジタル・ホールディングス(Marathon Digital Holdings:MARA)が、2031年を満期とした7億ドル(約1,005億円)相当の転換優先社債の私募を実施すると12月2日発表した。

MARAは、調達した資金のうち最大5,000万ドル(約75億円)を、2026年満期の既存の転換社債の一部買戻しに充てる予定とのこと。残りの資金は、ビットコイン(BTC)の追加取得や事業拡大、債務返済などの一般的な企業目的に充てる予定だという。なお同社債は無担保のシニア債務として、適格機関投資家に対して販売される。

また、MARAは初回購入者に対して、債券が最初に発行された日からその日を含む13日以内に、最大1億500万ドル(約157億円)の追加購入オプションを付与するとのこと。

なおこの社債は、2031年6月1日に満期を迎えるが、それ以前に条件を満たすことで転換や償還が可能とのこと。また、転換時には現金、普通株式、またはその組み合わせで支払われ、初期転換率などの詳細な条件は、発行価格決定時に確定するという。

さらに、2027年及び2029年に保有者が現金での買戻しを請求できる権利や、2029年以降にMARAが一部償還を実施できるオプションも含まれる。

ただし、同社債および転換時に発行される可能性のある普通株式は、証券法に基づき登録されておらず、登録が行われない限り米国内での販売はできない。

米ナスダック上場企業マイクロストラテジー(MicroStrategy)の会長マイケル・セイラー(Michal Sayler)氏は、今回のMARAの発表を受けて、「MARAはビットコインスタンダードの企業だ」と自身のXアカウントにてコメントしている。

ちなみに、MARAが直近でビットコインを追加購入したと発表したのは今年の11月28日。同社は転換社債で10億ドル(約1,500億円)を調達し、その資金を使って6,474BTCを追加購入したという。これにより、MARAのビットコイン保有量は34,794BTCに達したとのこと。

マイクロストラテジーは、MARAと同様、ビットコインの購入を積極的に進めている上場企業だ。 マイクロストラテジーは、11月25日から12月1日までの期間に約15,400BTCを約15億ドル(約2,250億円)で購入したと12月2日に発表している。これにより同社は、12月2日時点で合計約402,100BTCを保有しているとのことだ。

画像:iStock/LongQuattro

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。