日本円ステーブルコイン「JPYC」活用で健康経営の実証実験へ

JPYC活用の健康経営の実証実験

日本円連動ステーブルコイン「JPYC(JPYCoin)」を取り扱うJPYC社が、DAO(分散型自律組織)にも応用可能な新しい健康経営の実証実験を開始することを11月19日発表した。

なお同実証実験は、行動変容促進型web3アプリ「運動サプリ」を開発・運営するセンス・イット・スマート社との協力により実施するとのこと。

発表によると同実証実験の目的は、「健康活動におけるインセンティブ配分設計の有効性検証」および「健康経営に関するインセンティブ配分を構築」することだという。

実証実験の内容は、「運動サプリを活用したウォーキングイベントの実施」、「ウォーキング目標達成度に応じた『JPYC』の自動付与」を行い、「インセンティブ設計の有効性」、「従業員の自発的な参加度」、「参加者の健康活動における貢献度に対してインセンティブを配分する機能」を検証するとのこと。

また同実証実験にて取り扱うデータとしては、「歩数データ」、「JPYC取引データ」、「その他の健康関連データ」の3つだという。

「歩数データ」は従来型データベースとブロックチェーン上の2つに記録。「JPYC取引データ」はブロックチェーン上に記録。そして「その他の健康関連データ」は従来型データベースで管理するとのこと。

なおブロックチェーン上のウォレットアドレスと実際の個人を紐付ける情報は外部に公開されることはないという。

同実証実験の実施期間は12月1日から12月31日。参加者はJPYC社の従業員とのことだ。

今回のDAO型健康経営では、ステーブルコインをインセンティブとして用いることで、価格変動の影響を受けることなく、安定したインセンティブを従業員に提供し、日常の利用においてもシームレスな支払いが可能になるため、健康経営の実践に適した選択肢となっているとのこと。

またDAO型健康経営においては、健康的活動への参加に対するインセンティブだけでなく、DAOへの貢献に対するインセンティブを渡せる仕組みを構築しているという。このような仕組みにおけるインセンティブとして、ステーブルコインはプログラマブルで組み込みやすい特徴が活かせるとのこと。

さらにブロックチェーンを活用して健康活動の成果を可視化し、データ分析による施策の改善や個別のフィードバックを行うことで、さらなる健康促進が支援できるとのこと。

今後はこのDAO型健康経営の仕組みにより、多様化する働き方に柔軟に対応しつつ、従業員が自ら健康管理を主体的に行える環境を実現し、組織全体の健康意識の向上と持続可能な取り組みを目指していくとのことだ。

画像:iStocks/wvihrev

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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