SBIホールディングス出資企業OwlTing Japanが白川郷の合掌造民宿にブロックチェーン技術を活用した予約システム導入へ
合掌ホールディングス株式会社が、台湾に本社を置くOwlTing Japan株式会社と協業し、合掌造民宿にブロックチェーン技術を活用した宿泊予約システムを導入したことを2月27日プレスリリースにて発表。
外国人観光客に人気でその利用者が7,8割にもなる合掌造民宿は、これまでの予約受付が電話・FAXのみだったため、オーバーブッキング、ダブルブッキングなど数多くの問題が発生していた。また海外観光客にとって電話・FAXでの予約はハードルが非常に高く、空室があるにも関わらず、近隣都市に多くの宿泊客が流れてしまう状況があったとのこと。
また空室の見える化が出来ていないことで、業務の大半を電話やFAXなどによる予約管理業務に費やしていることがわかったとのこと ・これらの状況を打破するために、OwlTing社と合掌ホールディングス社が協業し予約管理をデジタル化したとのこと。
IT化を進めることで接客に多くの時間を割くことができるよう、従来の紙の台帳からスマホ・タブレットの台帳での予約管理を実現したとのことだ。
なおOwlTing Japan株式会社は、2018年5月にSBIホールディングス株式会社の100%子会社である、デジタルアセット関連ベンチャー企業などへの投資を行うSBIクリプトインベストメント株式会社が出資している。なお当時の発表によるとOwlTing社への出資比率は20%となっている。
編集部のコメント
今までの宿泊施設運営には「自社予約システム」「在庫管理システム」「サイトコントローラー」とそれぞれの契約が当たり前になっていたということですが、ブロックチェーンを利用することで、OwlNestシステムでは上記の3システムを全て搭載していると考えられます。
あたらしい経済編集部は、合掌ホールディングス社へ予約システムにどのようにブロックチェーンが使われているかを問い合わせたところ、「主にサイトコントローラ の在庫や価格管理部分で使われており、スマートコントラクトにより1クリック1更新でOTA(Online Travel Agency:ブッキングドットコムや楽天トラベルなどのような宿泊予約プラットフォーム)への情報転送を実行し、既存のカスタマーマネージメントよりオーバーブッキングの発生を抑えられます」と回答してくれました。なおイーサリアムがシステム基盤に活用されているとのことでした。
コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)
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