オンチェーン分析のArkham、暗号資産デリバティブ取引所ローンチ

Arkhamが暗号資産デリバティブ取引所ローンチ

オンチェーン情報の追跡プラットフォーム「アーカム(Arkham)」による暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所の立ち上げが11月6日発表された。

「アーカム」の公式Xによると同取引所の名称は「アーカム・パーペチュアルズ・エクスチェンジ(ARKHAM PERPETUALS EXCHANGE)」。永久先物(パーペチュアル/無期限先物)を取り扱う取引所となっており、ライブのオンチェーン監査、追跡可能な準備金証明、現物とPERPの取引ペアのサポートを提供するという。

なお同プラットフォームでの取引開始は1週間後とのこと。ただし米国を含む特定の管轄区域に居住するユーザーは除外されるとのことだ。

「アーカム」によるデリバティブ取引所立ち上げについては、先月ブルームバーグが関係者からの情報として報じていた。

その報道によると同社はデリバティブ取引所開設に伴い、業務をロンドンおよびニューヨークからドミニカ共和国プンタカナへ移行し、同地区へ拠点を置く予定だという。

そしてアーカムはドミニカ共和国にて自由貿易地域(free-trade zone:FTZ)ライセンスを取得し、デリバティブ取引所のプラットフォームを運営する計画であり、同ライセンスは現在取得手続き中であるとのことだ。なおFTZライセンスを取得するとアーカムは、ドミニカ共和国にて税制や財政上の優遇措置が受けられるようだ。

「アーカム」は、独自構築されたデータベースインフラにより、ウォレットアドレスではなくエンティティ(組織名など)ベースで検索でき、誰でも簡単にオンチェーンデータの分析や、可視化が可能なプラットフォームである。 ・同プラットフォームが対応するブロックチェーンは、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、BNBチェーン、アービトラム(Arbitrum)、OPメインネット(OP mainnet:旧オプティミズム)、アバランチ(Avalanch)、ビットコイン(Bitcoin)、トロン(Tron)、ベース(Base)、フレアネットワーク(Flare Network)、リネア(Linea)、マンタネットワーク(Manta Network)、ブラスト(Blast)だ。

そして11月5日にはトン(TON)の対応を開始している。

なお「アーカム」の投資家には、ビットコイン投資家として有名なティム・ドレイパー(Tim Draper)氏や、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供する米オープンエーアイ(OpenAI)のCEOサム・アルトマン(Sam Altman)氏らがいる。

画像:iStocks/Максим-Ивасюк・Thinkhubstudio

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している