金融庁が国内資産の海外流出防止で法整備か、外資暗号資産交換業者の破綻時リスク対応で=報道

金融庁が外資暗号資産交換業者の破綻時リスク対応で法整備か

金融庁が、暗号資産交換業者を規制する資金決済法に、「保有命令」を新設する方針であることが11月6日日経新聞より報じられた。

今回の法整備は、外国に本社を置く暗号資産(仮想通貨)交換業者が破綻した際に国内資産が海外に流出するのを防ぐために進められるという。これにより国内投資家の資産を適切に保護する狙いだという。

「保有命令」は、顧客から預かっている国内資産を海外に持ち出さないよう外資業者へ命じるもので、これまで金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録がある業者のみが対象であったとのこと(同法で国内業者は顧客資産と会社資産の分離管理が義務)。

また資金決済法では、国内業者は顧客からの預かり資産について優先弁済権が認められているが、同法における外資業者は規定がなく、法律の抜け穴になっていたという。

今回法改正が進めば、バイナンスジャパン(Binance Japan)など、金商法に登録をしていない外資6社の国内暗号資産交換業者が「保有命令」の対象になり、これらが破綻した場合も投資家が国内業者と同様の保護を受けられるようになるとのことだ。

なお報道によると金融庁が法整備を検討するきっかけとなったのが、2022年の米大手FTXトレーディングの破綻だという。当時の日本法人FTXジャパンは金融商品取引業の登録をしていたため、金商法上の「保有命令」の発出ができたとのこと。仮に同社が金商法上の登録をしていなければ、国内資産が流出し、米国内での顧客補償などに活用される恐れがあったとのことだ。

参考:日経新聞
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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