暗号屋が暗号資産市場のマーケットメイク事業開始、上場後トークンの流動性不足の課題解決で

暗号屋が暗号資産市場のマーケットメイク事業開始

ブロックチェーン関連プロダクト等の開発を行う国内企業の暗号屋が、暗号資産(仮想通貨)市場のマーケットメイク事業開始を11月5日発表した。

同事業は、暗号資産市場における上場後のトークンの流動性不足の課題解決を目的としたもの。上場直後の「超初期流動性」フェーズをはじめ、流動性が十分に確保されていないあらゆるプロジェクトに対して、アドバイスやサポートを提供するという。そして流動性戦略のアドバイス等を通じて、トークンの長期的な成長環境を構築するとのこと。

トークン発行の計画はあるが流動性確保が設計に組み込まれていない場合や既存のエコシステムでトークンが買われる仕組みが不十分であるといった、トークノミクスと流動性が連動していないプロジェクトの課題に対し、暗号屋は同サービスにて、上場直後からの流動性に関する戦略のコンサルティング、ホワイトペーパーの改善提案、ステーキング以外のトークノミクスの選択肢についてのアドバイスなどを実施するとのことだ。

ちなみに同事業は、暗号屋が提供する分散型流動性供給サービス「Choja」での知見が活かされているとのこと。同サービスでは、ユーザーが選択した暗号資産ペアの自動売買を通じて市場の流動性を提供するAMM(自動マーケットメイク)を、中央集権型取引所に提供しているという。

トークンを活用したプロジェクトが増える中、そういったプロジェクトの多くは、発行後の流動性設計が不十分であり、その結果として、流通量の不足や価格の変動が大きく、プロジェクトの価値が安定しないという課題を抱えているとのこと。特に上場直後に関しては、個人投資家のトークン取引が少ないことや、トークンを資金調達で多用し流通に支障が出ているなどの問題が多く見られるという。

今回暗号屋は、トークンの発行後に流動性設計が不足しているというこの市場の課題に対し、これまで培った経験を活かして、上場後のマーケットメイクを戦略的にサポートすると伝えている。

なお暗号屋は先月10月、盆栽をテーマにしたアートプロジェクト「BONSAI NFT CLUB」のマーケットメイクアドバイザーとして就任し、流動性の設計やアドバイス等の継続的なサポートを実施すると発表していた。

画像:iStocks/Ket4up

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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