web3活動を視覚化する「Phi」、V2をイーサL2「Base」でローンチ

PhiのV2がBaseでローンチ

web3ソーシャルプラットフォーム「Phi(ファイ)」による「Phi V2(ファイV2)」が、Ethereum(イーサリアム)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「Base(ベース)」上でメインネットローンチした。「Phi」の公式Xより10月29日発表された。

「Phi V2」は、「Phi Protocol(ファイプロトコル)」のフロントエンドとして、オンチェーン活動の認証情報を示すNFT「Cred(クレド)」を作成、検証、キュレーションする為の「Terminal(ターミナル)」と、ユーザーが「Cred」をミント(鋳造/発行)できる「Mint app(ミントアプリ)」、この2つのアプリが提供されているとのこと。

「Phi Protocol」を用いることで、あらゆるブロックチェーン上での活動履歴や実績を検証するためのシステムを「Cred」として作成できる。クリエイターたちは、様々な「Cred」に紐づく形でNFTが作成でき、ユーザーはこれらのNFTをミントすることで自分のオンチェーン上での行動や実績を証明、可視化できる。

そして今回の「Phi V2」ローンチに伴い、14人のコミュニティアーティストによって制作された32種類の「Cred」で構成されるNFTコレクション「Stay Based(ステイベースド)」シーズン1が公開されている。

Phiとは

「Phi」のV1である「Philand(ファイランド)」は、ウォレットのオンチェーン上のアクティビティに基づいて構成されるビジュアルレイヤーのプロジェクト。

ユーザーは「DeFi(分散型金融)での取引」や「NFTの保有」の履歴から一定条件を満たすことで手に入る「オブジェクト」を利用して独自のweb3の世界となるビジュアルを、街を育てるようにゲーム感覚で構築ができる。これによりユーザーのインタラクション、オンチェーンの進行状況、個人的な好み、およびソーシャルグラフが表示できるようになっている。つまり「Phi」では、ユーザー独自のブロックチェーン上での活動が、ユーザーの個性としてビジュアルで表現可能になるというわけだ。

なお「Philand」を利用するにはウォレットアドレスと紐づいたENS(イーサリアムネームサービス)のドメインNFTが必要になる。

ちなみに「Philand」のピクセルアートは、GUCCI(グッチ)やPaul Smith(ポールスミス)、BALENCIAGA(バレンシアガ)などのトップブランドとコラボした実績や、NFTプロジェクトNounsDAO(ナウンズダオ)の共同創業者としてデザインを手がけた、eBoy(イーボーイ)氏が中心となってデザインしている。またeBoy氏の他、日本で活躍するピクセルアーティスト、ta2nb(タツノブ)氏とfuzuzu(フズズ)氏の両氏もピクセルアーティストとして「Phi」で活動している。

また「Philand」は昨年2月 に、同プロジェクトのデザインアセットをクリエイティブコモンズゼロ(CC0)のライセンスとして利用可能にしたことを発表している。これにより著作権による利益を放棄し、「Phi」上のオブジェクトなどのデザインアセットを完全にパブリック・ドメインとして、コミュニティに解放したとのこと。

さらに昨年2月、「Philand」はポリゴン(Polygon)ネットワーク上のソーシャルDapps(分散型アプリケーション)として、世界1位の取引量を記録した。

なお「Phi」は、日本人のShugo(シューゴ)氏(辻周悟氏)、Zak(ザク)氏(匿名希望)らが2022年の1月に共同創業したプロジェクト。CEOを務める辻氏は独立系VCF Ventures(エフベンチャーズ)でのインターンを経て米国で「Phi」を創業した。

画像:iStock/gorodenkoff

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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