ナイジェリア裁判所がバイナンス幹部の釈放を命令、告訴取り下げ受け

ナイジェリア裁判所がバイナンス幹部の釈放を命令

ナイジェリアの裁判所が、世界最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)で金融犯罪コンプライアンスを担当するティグラン・ガンバリアン(Tigran Gambaryan)氏の解放を10月23日命じた。ナイジェリア政府が同氏に対するマネーロンダリング(資金洗浄)に関する告訴を取り下げ、海外での治療を受けることを許可したためである。

ナイジェリア経済金融犯罪委員会(EFCC)は、首都アブジャの公開法廷で、ガンバリアン氏に対する訴訟を取り下げたと、EFCCの弁護士が水曜日に述べた。

ただしEFCCは、ガンバリアン氏なしでバイナンスに対するマネーロンダリングの訴訟を継続すると述べた。

ガンバリアン氏は、2月下旬からナイジェリアで拘留されており、クジェ刑務所に収容されている。同氏はバイナンスと共に、3,500万ドル以上の資金洗浄の容疑で起訴されている。ガンバリアン氏とバイナンスはこの容疑を否定している。

バイナンスに対する別の脱税容疑は依然として残っている。バイナンスはこの訴えについても否定している。

「ティグラン・ガンバリアン氏に対するマネーロンダリング容疑を取り下げ、国外で治療を受けられるようにした」とEFCCの弁護士エケレ・イヘナチョ(Ekele Ihenacho)氏は述べた。

イヘナチョ氏は、外交的な取り決めもガンバリアン氏の解放を確保するのに役立ったと付け加えたが、詳細は明らかにしなかった。

8月、ガンバリアン氏の妻ユキは、夫の健康状態が刑務所内で悪化し、「永久的な損傷が残り、歩行能力に影響が出る可能性がある」と述べた。彼女は夫の釈放を求め、釈放のために戦うと誓った。

先週、ガンバリアン氏が病気のために裁判所に出頭できなかったため、裁判所は同氏の裁判を金曜まで延期した。弁護士によると、彼を解放し、ナイジェリア国外で治療を受けさせるために、この裁判は水曜に前倒しされた。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Nigerian court orders release of Binance executive after charges dropped
(Reporting by Camillus EbohWriting by Chijioke OhuochaEditing by Alison Williams and Mark Potter)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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