米クラーケン、独自のラップドビットコイン「Kraken Bitcoin(kBTC)」リリース

米クラーケンがkBTCリリース

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、独自のラップドビットコイン「Kraken Bitcoin(kBTC)」のリリースを10月17日発表した。

「kBTC」は、クラーケンが管理するビットコイン(BTC)に価値が1:1で完全に裏付けられた暗号資産担保型のステーブルコインだ。「kBTC」はイーサリアム(Ethereum)のトークン規格ERC-20で発行されている。リリース当初はイーサリアムおよびOPメインネット(OP Mainnet)のネットワークに対応しており、今後はその他のEVMおよび非EVMのネットワーク上でも発行される予定とのこと。

「kBTC」により、BTCがネイティブにサポートされていないDeFi(分散型金融)などのアプリケーションにて、実質的にBTCが利用できるようになるとクラーケンは説明している。

なお「kBTC」を入手するには、クラーケンユーザーによるプラットフォーム上でのBTCとの交換のみとのこと。クラーケンからの購入は不可となっている。ユーザーはクラーケンのアカウントに保有するBTCをポートフォリオページにて「kBTC」に交換可能だ。

またクラーケンは、「kBTC」の準備金となるBTCを米ワイオミング州認可のSPDI(特別目的預金機関)であるクラーケンファイナンシャル(Kraken Financial)にて保管しているという。準備金が保管されているアドレスは公開されており、確認すると6,814,200ドル相当の100BTCが同アドレスに現在保管されている。

またイーサリアムおよびOPメインネット上の「kBTC」のスマートコントラクトも確認可能で、イーサリアムには80kBTC、OPメインネットには20kBTCの発行が確認できる。

「kBTC」の手数料に関しては、預入がイーサリアムとOPメインネット共に0.05%。出金手数料はイーサリアムが同ネットワークのオンチェーン手数料で、OPメインネットは0.00001ETHとなっている。

ラップドビットコインについては、同じく暗号資産取引所の米コインベース(Coinbase)が、「Coinbase Wrapped BTC(cbBTC)」を発行している。現在「cbBTC」はイーサリアム、ベース(Base)にて発行されており、今後ソラナ(Solana)上での発行も予定されている。

参考:クラーケン
画像:iStocks/your_photo

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。