ガイアックス、群馬県の「DAOによる地域課題解決の実証事業」を受託

群馬県がDAOによる地域課題解決の実証

DAO(分散型自律組織)のコンサルティング・実務支援を提供するガイアックスが、群馬県知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課が主導する「Web3コミュニティ(DAO)による地域課題解決実証事業」を正式受託したことを10月17日発表した。

なおガイアックスは、群馬県が今年3月に公表した「DAOガイドライン - 新しいコミュニティへの道しるべ -」の作成を受託していた。

今回ガイアックスが受託した実証事業は、群馬県内の特定地域における課題解決に向け、10月から来年3月までの期間で実施するという。同社は、これまでのDAO運営の実績を活かし、群馬県との協力のもと、地方創生に貢献する新たなモデルを提供するとのこと。

同実証事業の概要としては、主に「DAOの設計・設立・運営」、「成果発表の企画・運営」、「資産の管理」を行っていくという。

「DAOの設計・設立・運営」では、地域課題解決を目的としたDAOを設計・設立し、群馬県内の地域活性化を推進するとのこと。特定地域の課題に対応するDAOを新たに構築し、コミュニティ運営をサポートするほか、DAOメンバーの参加を促進し、暗号資産を活用したインセンティブ設計を実施するという。

また「成果発表の企画・運営」では、DAOによる地域課題解決の成果をまとめ、年度末を目途にハイブリッド形式で成果発表を開催するとのこと。イベントでは登壇者の調整や運営業務を行い、活動成果の共有を通じて今後の展望を議論するという。なおこのイベントは後日アーカイブとして公開予定とのこと。

そして「資産の管理」では、DAO運営に必要な暗号資産(仮想通貨)を適切に管理するという。ウォレットの作成からトークンの発行・配布などの運用におけるセキュリティを確保し、委託期間終了後の資産処分までを含む全体的な管理体制を整えるとのことだ。

ガイアックスは、今回運営するDAOを一つのモデルケースとし、次年度以降のDAO活動の自律分散的な継続並びに特定の地域に留まらない、広く群馬県内の地域活性を図るDAOへの拡大に繋げることを視野に入れ、活動を行っていくとした。

ガイアックスは、DAO実装コンサルティングサービスの提供や、昨年10月に新設した株式会社DAOエージェンシーを通じて、「DAOX法人業務代行サービス」を提供している。また同社はDAOシェアハウス「Roopt DAO」やDAOシェアオフィス「Cryptobase」の運営、NPO法人ドットジェイピーのDAO化などの実績を持っている。

またガイアックスは昨年2月、箱根湯本芸能組合と協業し、芸者文化継承支援のDAOを運営し、「芸者NFT」を発売する取り組みを実施。その他にも2022年11月に、鳥取県智頭町、静岡県松崎町らが進める、内閣府の「地方創生SDGsモデル事業」として採択された「日本で最も美しい村デジタル村民の夜明け」事業において、両自治体が進める「美しい村DAO」のNFT販売プラットフォーム開発やDAO自走のためのコミュニティサポートをガイアックスは行っている。

画像:iStocks/hkeita

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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