トロン創設者ジャスティンサン、未承認国家リベルランドの首相代行に任命

Justin Sunがリベルランドの首相代行に任命

中国の暗号資産(仮想通貨)関連の起業家で、トロンブロックチェーン(TRON Blockchain:TRX)の創設者であるジャスティン・サン(Justin Sun)氏が、クロアチアとセルビアの間に位置する未承認国家リベルランド自由共和国(The Free Republic of Liberland)の国会議員および首相代行に任命された。同国の公式サイトより10月8日発表された。

リベルランドは、10月6日にテスト実施された議会選挙の結果を集計し、それによりブロックチェーン基盤の選挙システムの導入が決定したとのこと。また、この選挙によりサン氏が議長に選出され、首相代行に任命されたという。

サン氏の首相代行の任命について同国公式サイトでは、「(サン氏は)暗号資産分野で一貫して優れた起業家として実績を残してきました。彼らの『実行者』としての記録は、リベルランドのブロックチェーンプロジェクトを推進する上で重要な役割を果たし、そのスキルと献身はリベルランド全体に利益をもたらすことが期待されています」と説明されている。

リベルランドとは

リベルランドは、クロアチアとセルビアの間の国境紛争により無人地帯であった「ゴルニャ・シガ」に2015年に建国された非公式国家(ミクロネーション)だ。面積は約7平方キロメートルで、バチカンとモナコに次いで世界で3番目に小さい国家だという。2015年にチェコ出身の政治活動家ヴィト・イェドリチカ(Vít Jedlička)氏が自由共和国として宣言して以来、同国では個人の自由や自由経済の促進、ブロックチェーン技術の活用などに取り組んでいる。

またリベルランドでは、国の統治と法律の管理を支える基盤として、レイヤー1パブリックブロックチェーン「リベルランドブロックチェーン(Liberland Blockchain)」を採用している。同ブロックチェーンは、ポルカドット(Polkadot)のブロックチェーン開発を支援する「Polkadot SDK」の基盤である「サブストレート(Substrate)」を活用しているとのこと。

そしてリベルランドの独自通貨であるリベルランドドル(LLD:Liberland dollar)と、ガバナンストークンである「リベルランドメリット(LLM:Liberland Merit)」が「リベルランドブロックチェーン」で発行されている。

「LLD」はガス料金や契約、会社の運営、裁判所などへの支払いに活用でき、また商品やサービス(主にオフチェーン)を購入するための通貨として機能するという。「LLM」については、リベルランドの市民が住民投票や提案投票に利用できる他、ステーキングを通じてリベルランドのガバナンスに参加する権利が与えられるとのことだ。

参考:リベルランド公式サイトリベルランド公式ドキュメント
画像:iStock/4×6・alphaspirit

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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