ビットワイズが「XRP現物ETF」の登録申請、SECへの申請準備か

XRPの現物ETF誕生なるか

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、XRPの現物ETF(上場投資信託)の申請を行った。9月30日デラウェア州務省法人課に提出された書類にて明らかとなった。

提出書類によると同ETFは、エンティティ名「ビットワイズXRP ETF(Bitwise XRP ETF)」で登録申請がなされており、CSCデラウェア信託会社が登録代理人として記載されている。

なおデラウェア州への申請は、米証券取引委員会(SEC)への申請が間近だとみなされるものではない。あくまで同申請は初期段階の準備の一部の可能性があり、SECへの正式な申請に数か月かかる場合もある。

XRPのETF立ち上げに関する憶測は以前から広まりつつあった。昨年11月には米資産運用会社ブラックロック(BlackRock)が、デラウェア州国務省企業局に暗号資産(仮想通貨)XRPのETF(上場投資信託)を申請したというフェイクニュースがXにて流れたことで、XRPの価格が一時13%近く上昇したがすぐに値を戻したこともあった。

また、XRP発行元のリップル社とSECはかねてより、長らく法廷闘争を繰り広げている。

SECは2020年、リップル社を訴え、XRPの販売が未登録の証券提供に当たると主張。いわゆるリップル裁判が始まった。

その後2023年7月に、同裁判の担当判事であるアナリサ・トーレス(Analisa Torres)氏は、XRPは公開取引所で販売された場合は証券ではないとの判決を下し、リップル社に部分的な勝利を与えたが、この判決は、XRPの機関投資家による販売は証券の提供として適格となる可能性があるとされた。

今年8月にトレース判事は、リップルラボ(Ripple Labs)による1278件の取引が連邦証券法違反にあたるとして、同社に約1億2500万ドル(約183億円)の民事罰金を支払うよう命令。また判事はリップルラボに対し、米国証券法に違反することを「恒久的に禁止する」と命じている。

SECは当初20億ドルの罰金及び罰則を科すよう裁判所に求めていた。これに対しリップル社は6月13日、SECとテラフォーム・ラボ(Terraform Labs)との和解を引用し、SECの民事罰が「不当」であると主張する裁判資料を提出。同社はその中で罰金は1,000万ドルを超えるべきではないと主張していた。

その後SECは6月16日、罰金の金額を1億260万ドルに下方修正していた。

参考:提出詳細
画像:iStocks/LumerB

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あたらしい経済 編集部

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