メタップスが韓国の仮想通貨交換所事業を撤退へ
株式会社メタップスが、同社韓国子会社の暗号資産交換所事業を撤退することを2月14日プレスリリースにて発表。
同発表によると今回の決定は、同社経営リソースの最適化を進めるため、2020年12月期より中核事業をファイナンス領域に定め、事業ポートフォリオの見直しと注力事業の絞り込みを実施するとのこと。
今回発表された事業整理の対象となるグループ会社は、暗号資産関連事業を行うUPSIDE CO., LTDとMCG Asia Pte. Ltd.そしてマーケティング関連事業を行う株式会社メタップスリンクスの3社である。
UPSIDE社は韓国で暗号資産交換所「UPXIDE」を運営している。同社は今回の事業整理にともない、外部企業へ株式譲渡されることも併せて発表された。
発表によるとUPSIDE社は、規制、セキュリティ、監査等のコストに対して収支が見合わず、またボラティリティの高い暗号資産を保有することによる業績への影響も大きいことから事業撤退を判断したとのこと。
なおUPSIDE社の株式譲渡の相手先については、海外に拠点を有する事業者であること以外の詳細は譲渡先の意向により非公開とされている。なお株式の譲渡実行日は、3月末日が予定されている。
MCG Asia社は、ブロックチェーン技術を活用した次世代型金融DeFi(Decentralized Finance)事業のサービス開始を目指して準備を進めていたが、UPSIDE社と同様に事業進捗状況を踏まえ、継続的な経営資源の投下は困難と判断。これによりメタップス社は、DeFi事業への投資を終了することとなった。
またメタップス社は暗号資産交換所事業からは撤退するものの、株式会社メタップスアルファが展開するNFT技術を活用したデジタルアセットプラットフォーム「miime(ミーム)」に継続投資。ブロックチェーン技術については引き続き投資を行っていくとのこと。
編集部のコメント
直近の世界での取引所の閉鎖は、2月にブラジルのAcesso BitcoinとLatoexの2件が規制の影響と開発費用の枯渇などの理由により事業を撤退しています。
コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)
(images:antoniokhr)