ブータン政府、1000億円超のビットコイン保有か=アーカム

ブータンが13,000BTC保有か

ブータン王国の王立政府投資部門「DHI(Druk Holding & Investments)」が、評価額7億5,000万ドル(約1,062億円)相当となるビットコインを保有していると、オンチェーン情報の追跡プラットフォーム「アーカム(Arkham)」が公式Xにて9月17日発表した。なおブータン政府が保有するビットコインは「DHI」によるマイニング事業によって得られたものであると推測されている。

アーカムが特定した「DHI」のアドレスを確認すると、ブータン政府が保有するビットコインは13,044BTC(記事執筆時点で7億8,000万ドル:約1,105億円相当額)。その他にも152万ドル(約2.2億円)相当のイーサリアム(Ethereum)656.013ETHや少額のSANDやMATIC、BNBを保有しているのが確認できる。

アーカムによるとブータンは国が保有するビットコインとしては、米国、中国、英国に続き世界で第4位にあたるとのこと。なお企業やETF等のBTC保有数の情報を提供する「BitcoinTreasuries.com」を確認したところ、米国207,189BTC・中国194,000BTC・英国61,000BTCとなっている(同プラットフォームの情報では、ブータンはウクライナの46,351BTCに次いで第5位であった)。上位3か国が保有するビットコインについては、犯罪収益などから当局が押収したものとなる。

なおブータンの保有量は、ビットコインを法定通貨として採用するエルサルバドルの5,748.8BTCの約2倍の数字となっている。

ブータン王国は、ビットコインのマイニングを2019年より行っていることが現地メディア「The Bhutanese」によって、昨年4月に報じられている。

同国はヒマラヤ山脈に国土が位置する為、比較的気温の低い峠や山を保有しており、マイニングに利用する機器の冷却に消費する電力も少なくて済むとされている。

また今年4月には、「DHI」がマイニングプラットフォーム「ビットディア(BitDeer)」と提携し、ビットコイン(BTC)のマイニング能力を6倍に増やすとした報道もされていた。この報道によるとブータン王国は、2025年にビットコインのマイニング能力を100メガワットから600メガワットに拡大する予定とのこと。これに向け「DHI」は、マイニングに使用する電力を6倍にする為に最先端のハードウェア導入に投資していくと報じられていた。

参考:アーカム
画像:iStock/Cemile-Bingol

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。