スイ(SUI)、機関投資家向け米ドルステーブルコイン「AUSD」利用可能に

スイでAUSD利用可能に

レイヤー1ブロックチェーンSui(スイ)上にて、米ドルステーブルコイン「AUSD」が利用可能になった。Sui Foundation(スイ財団)および「AUSD」発行元のAgora(アゴラ)が9月5日に発表した。

なお「AUSD」は、SuiのDeFi(分散型金融)エコシステムに導入される初の機関投資家向けの米ドルステーブルコインとのこと。ステーブルコインとしては「FDUSD」に続き2例目になるとのことだ。

また「AUSD」は、米ドル完全担保の規制遵守に注力するステーブルコイン。Agoraによる初のプロダクトだ。同ステーブルコインの準備金は米国でビットコイン現物ETF(上場投資信託)を提供する資産運用会社VanEck(ヴァンエック)によって管理されているという。ちなみにAgoraのCEO兼共同創業者であるニック・ヴァンエック(Nick van Eck)氏は、VanEckのCEOであるジョン・ヴァンエック(Jan van Eck)氏の息子にあたる人物とされている。

なお同ステーブルコインは6月よりEthereum(イーサリアム)、8月よりAvalanche(アバランチ)上にて発行開始されている。Suiは「AUSD」を利用できる3つめのブロックチェーンとなった。

発表によるとEthereumおよびAvalancheで「AUSD」が展開された6週間で、同ステーブルコインは約6,000万ドル相当発行されたとのこと。またDEX(分散型取引所)で取引される1日の数量は500万ドルを超えているという。また現在SuiのDeFiエコシステムでは、6億ドルを超えるTVL(預かり総資産)を誇り、毎週のDEX取引量では常に上位のチェーンにランクされていると付け加えられている。

Agoraは今年4月、Dragonfly(ドラゴンフライ)が主導する資金調達ラウンドにて1,200万ドルの資金を集めている。なお同ラウンドには、General Catalyst( ゼネラル・カタリスト)、Hack VC(ハックVC)、Kraken Ventures(クラーケンベンチャーズ)、その他のファンドや著名なエンジェル投資家が参加。さらに関連する戦略的投資家には、Mirana Ventures(ミラナベンチャーズ)、Mantle EcoFund(マントルエコファンド)、Foresight Ventures(フォーサイトベンチャーズ)、Wintermute Ventures(ウィンターミュートベンチャーズ)、Galaxy(ギャラクシー)、Consensys(コンセンシス)が含まれるとのことだ。

参考:AgoraSui
画像:iStocks/koyu・Ninja-Studi

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。