マウントゴックス元CEOが新たに暗号資産取引所
暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt.Gox)の元CEOであるマルク・カルプレス(Mark Karpeles)氏が、今月下旬に暗号資産取引所を新たに設立する予定のようだ。ブロックチェーンメディアThe Blockが、韓国ソウルで開催中の韓国ブロックチェーンウィーク(KBW)でのイベントでカルプレス氏に取材した内容として9月4日報じた。
カルプレス氏が新たに立ち上げる取引所は「EllipX」の名称で、ポーランドを拠点に欧州でローンチする予定だという。また「EllipX」は、MiCA(欧州連合暗号資産市場規制法案)への規制準拠も目指しているとのこと。同氏は「EllipX」のCTO(最高技術責任者)を務めるとのことだ。
報道によるとカルプレス氏は「私が将来的に考えているのは、市場での取引を扱う1つの事業体があり、各国にあるブローカーが地域に特化したサービスを提供し、取引事業体は取引のみを扱うということだ」と伝えており、「EllipX」での暗号資産取引の実際の動きは、ブローカーとは切り離された、クリアリングハウス(決済機関)を通じて行う予定だという。
またカルプレス氏は非営利団体「Ungox」の設立準備もしているとのこと。同団体では、暗号資産プロジェクトと取引所の評価システムを提供する予定だという。
「EllipX」は第三者による各事業体の監査に加え、完全な透明性を示すために顧客と技術データを共有するつもりであるとのことだ。
マウントゴックスは2009年に東京を拠点として設立された暗号資産取引所。2011年以降複数回ハッキングを受け、大量のビットコインを流出させた結果、2014年に経営破綻している。
参考:ザブロック
画像:iStocks/Stanislav-Vostrikov・jauhari1