Aaveが「GHO安定性モジュール」提案、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」との統合に向け

AaveがGHO安定性モジュール提案

DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「アーベ」開発元のアーベラボ(Aave Labs)が、「ブラックロック・米ドル機関投資家向けデジタル流動性ファンド(BlackRock USD Institutional Digital Liquidity Fund:BUIDL)」との統合に向け、新たに「GHO安定性モジュール(GSM)」の構築を提案した。この提案は事前確認となる「温度感チェック(Temperature Check)」として8月26日に提出されている。

「GHO安定性モジュール」は、「アーベ」の独自ステーブルコイン「GHO」の安定性を確保しつつ、「USD Coin(USDC)」など特定の暗号資産(仮想通貨)と1:1の比率で交換を可能にするサービスだ。

今回の提案は、その特定の暗号資産として「BUIDL」との統合をサポートするもので、「USDC」と「BUIDL」を1:1の比率で交換可能にするとのこと。これにより「GHO」の安定性を維持しながらブラックロックとの統合を支援するものとなっている。

さらに、「BUIDL」と「USDC」間でシームレスな交換を行う為の準備金の割り当てや管理機能が提供されるという。これによりユーザーは、「BUIDL」を「GHO」エコシステム内で活用し、資本効率を高めることが可能になるとのこと。

なお今回提案された「GHO安定性モジュール」は、既存の「GHO安定性モジュール」と並行して展開される予定だという。

ちなみに「GHO」は昨年7月にイーサリアムのメインネットでローンチした、米ドルと1:1の価値にペッグ(固定)されるステーブルコインだ。同通貨は「アーベ」で利用可能な複数銘柄の暗号資産を担保として裏付けする過剰担保型で発行されている。

「BUIDL」とは

「BUIDL」は、米大手資産運用会社ブラックロックが、デジタルアセット発行プラットフォーム運営のセキュリタイズ(Securitize)と提携し、今年3月に立ち上げたトークン化ファンド。

「BUIDL」では1トークン対1ドルの安定した価値提供を目指し、毎日発生する配当を毎月新しいトークンとして投資家のウォレットに直接支払うという。

同ファンドは総資産の100%を現金・米国財務省証券・現先取引に投資する。同ファンドの投資家は、ブロックチェーン上でトークンを保有しながら利回りを得られる仕組みとなっている。また同ファンドの投資家は24時間365日、事前に承認された他の投資家にトークンを譲渡できるとのことだ。

参考:アーベラボ

画像:iStock/olegback

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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