コロンビア規制当局がワールドコイン財団とTFH告発、個人情報保護制度違反の嫌疑で

コロンビア当局がワールドコインを告発

コロンビアの産業商業監督庁(Superintendencia de Industria y Comercio:SIC)が、ワールドコイン(Worldcoin:WLD)を支援するワールドコイン財団(Worldcoin Foundation)とその関連企業ツールズ・フォー・ヒューマニティ(TFH:Tools For Humanity)を個人情報保護制度違反の疑いで告発した。SICが異議告知書を8月21日、Xにて公開している。

SICは5月31日、ワールドコインが調査対象であると公表していた。その際にSICは、ワールドコインの「オーブ」デバイスで虹彩をスキャンする行為が「センシティブな個人情報の収集に関与していないことを、他の司法管轄区やコロンビアで科学的・技術的にワールドコインは実証していない」とし、国民に向けて注意喚起していた。

SICは今回の異議告知書で「手続きの目的は、調査された企業が、個人データ処理方針やプライバシー通知の実施に関連する機密個人データの収集において、コロンビアの個人データ保護体制を侵害したかどうかを判断することである」と説明している。

ワールドコインは、デジタルIDと無料の暗号資産を引き換えに、同社の「オーブ」デバイスで虹彩をスキャンすることを人々に奨励している。 ワールドコインのウェブサイトによると、160カ国以上の500万人以上が虹彩のスキャンに登録しているという。しかし、このプロジェクトは個人データの収集、保管、使用に関して批判を浴びている。

複数の国々、そして特に欧州諸国の規制当局が、データベースが悪用される可能性があると、ワールドコインについて懸念を表明している。

参考:SIC
画像:iStocks/Alex-Sholom

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者