メタプラネットが最大100億円の資金調達へ、大半をビットコイン追加購入に

メタプラネットがビットコイン追加購入目的で新株予約権発行へ

ビットコイン(BTC)の購入を積極的に進めている東証スタンダード上場企業メタプラネットが、ビットコインの購入目的を主にした、資金調達の計画を8月6日発表した。

今回メタプラネットは、株主割当による新株予約権の無償発行により資金調達を行う計画だ。この新株予約権は2024年9月5日現在の全ての普通株主に無償で割当てられ、権利行使により同社普通株式が取得できるもの。株主が保有する同社普通株式1株につき1個の割合で、その保有比率に応じて割当てられる。

権利行使には、当該新株予約権1個あたり555円をメタプラネットへ振り込む必要がある。この新株予約権の発行総数は、8月1日時点で1816万6930個となっている。つまり、すべての株主が権利行使すれば、最大100億8264万6150円をメタプラネットは調達することになる。

そして発表によるとメタプラネットは、この調達資金の大半となる85億円をビットコインの購入に割り当てる予定だと伝えている。

なおその他の調達資金の具体的な使途としては、社債の償還に10億円、運転資金に5億円が割り当てられるとのこと。優先順位としては、社債の償還、ビットコイン購入、運転資金とされている。ただし運転資金を減少させ、ビットコインの購入に充当する可能性もあると付け加えられている。なお社債の償還については、メタプラネットが今年6月にビットコインの購入を目的に発行した10億円の社債に関するものだという。

なお本件にて調達した資金を利用したビットコインの購入は、2024年9月から12月に行う予定とのことだ。

メタプラネットは調達資金のビットコイン購入割り当て決定について「この決定は、ビットコインはここ数週間において著しく下落しているものの、長期的には高騰する可能性があり、通貨安(特に円安)に対するヘッジとして機能することを入念に分析した結果に基づいています。ビットコインを中核資産として保有することは、当社の長期的な成長戦略に合致しており、メタプラネットの収益力と企業価値を大幅に向上させることが期待されます」とコメントしている。

メタプラネットは4月8日、資金管理戦略の一環として、ビットコイン(BTC)を購入する方針を発表。その後追加購入を続け、同社は現在245.992BTCを保有している。

なおこのビットコインの購入総額は、24億5,000万円で1BTCあたり9,959,687円で購入したとのこと。

またメタプラネットは先月7月26日、2012年創刊のビットコインの専門メディアBitcoin Magazine(ビットコインマガジン)と覚書(MOU)を締結し、同メディアの日本版となる「Bitcoin Magazine Japan」の独占運営権を取得。続けて同月31日には、ビットコインの導入と統合をグローバルに促進することを目的としたイニシアチブBitcoin for Corporations(ビットコイン・フォー・コーポレーションズ)」への創設メンバーとしての参画を発表している。

なお同イニシアチブを立ち上げたのは、上場企業で最もビットコインを保有する米マイクロストラテジー(MicroStrategy)とビットコインマガジンである。

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参考:メタプラネット
images:iStocks/BadBrother・SergiyMolchenko

 

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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