米SEC、グレースケールの現物ビットコインETF「GBTC」のスピンオフ版を承認

低い手数料が強みのスピンオフ版が承認

米証券取引委員会(SEC)が、グレースケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の現物ビットコインETF「グレースケール・ビットコイン・ミニ・トラスト(Grayscale Bitcoin Mini Trust:BTC)」をニューヨーク証券取引所(NYSE)のArca電子取引プラットフォームへ上場・取引する提案を7月26日承認した。S-1書類登録も承認されればNYSEに上場可能となる。

グレースケールが3月に提出したS-1申請書類によれば、同社の現物ビットコインETF「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」の一部をスピンオフしたものが「グレースケール・ビットコイン・ミニ・トラスト(BTC)」であるとし、同トラスト(BTC)はGBTCの運用資産から一定量のビットコインを拠出して組成される予定だという。なおBTCの株式はGBTC保有者に配分されることが計画されている。

GBTCは手数料が1.5%と承認された現物ビットコインETFの中でも最も高く資金流出が続いた。一方で「グレースケール・ビットコイン・ミニ・トラスト(BTC)」は0.15%という業界最安の手数料を設定している。事情に詳しい関係者によるとこのスピンオフ版は、投資家にビットコインへのエクスポージャーを低額の手数料で提供する狙いの一環だという。

グレースケールはイーサリアム現物ETFでも同じ手法をとっており、既存の「Grayscale Ethereum Trust(ETHE)」保有者は「Grayscale Ethereum Mini Trust(ETH)」の株式の比例配分を受けることが可能だ。

ちなみにETHEの手数料は最も高い2.50%で、ETHは0.15%だ。

関連ニュース

参考:発表
images:iStocks/LongQuattro・AndreyPopov・sumkinna

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【9/19話題】グーグルクラウドの新RPCサービス「Blockchain RPC」、BitGoが独自ステーブルコイン「USDS」など(音声ニュース)

グーグルクラウド、新RPCサービス「Blockchain RPC」開始、カストディ大手BitGo、独自ステーブルコイン「USDS」を来年1月に発行へ、英レボリュート、独自ステーブルコイン発行を計画中か=報道、サークルの米ドルステーブルコイン「USDC」、ブラジルとメキシコの法定通貨から直接利用可能に、コインベースにZetachain(ZETACHAIN)とAleo(ALEO)上場へ、TON財団とカーブファイナンスが提携、TON基盤のステーブルコインスワップ開始、ブラックロック、ビットコインを「ユニークな分散投資」の資産として概説するレポート公開、テザー社、2024年Q2の監査情報を開示。1184億ドルの準備金を保有

広告

ビットコインL2「スタックス(STX)」がアプトス(APT)と統合、BTC導入に向け

スマートコントラクト導入のビットコイン(BTC)レイヤー2ネットワーク「スタックス(Stacks)」が、レイヤー1ブロックチェーン「アプトス(Aptos)」と統合し、「アプトス」上でのBTC導入を計画している。両プロジェクトが暗号資産メディア「ディクリプト(Decrypt)」の報道を引用する形で9月17日発表した