スラッシュ、「Uniswap-Arbitrum Grant Program」から助成金獲得

スラッシュが「UAGP」から助成金獲得

暗号資産(仮想通貨)決済「スラッシュペイメント(Slash Payment)」提供のスラッシュフィンテックリミテッド(Slash Fintech Limited)が、「Uniswap-Arbitrum Grant Program(UAGP)」より助成金を獲得したことを7月22日発表した。

なおユニスワップのガバナンスフォーラムを確認すると、助成金額はアービトラムの独自トークンARBにより付与されているようで、スラッシュには10,000ARBの授与が設定されている。ただしこの額は、達成目標や進捗によって増減するとされている。

「UAGP」は、DEX(分散型取引所)ユニスワップ(Uniswap)とイーサリアム(Ethereum)レイヤー2ネットワークのアービトラム(Arbitrum)のエコシステムを支援する6か月の助成金プログラムとのこと。

同プログラムの目的は、長期的な利益に重点を置き、成長を促進し、ユニスワップおよびアービトラムのエコシステムで構築されるプロジェクトを推進することだという。これはアービトラムのプロトコル内のユニスワップエコシステム強化を目的とした、ユニスワップのARBトークン割り当て(アロケーション)を活用するため、Web3の投資銀行サービスを提供するAretaからの提案によって作成されたとのこと。

今回スラッシュは、6ヶ月に及ぶ「UAGP」との取り組みの中で、「Slash Payment on Arbitrum(アービトラム上のスラッシュペイメント)」のGMV(流通取引総額)及びアジア各国での決済数を各月に渡って計測し、数値目標の達成にむけた営業活動やマーケティン施策を実施したとのこと。

そしてスラッシュは「UAGP」からの様々な支援のもと事業開発が推進されたことで、「Slash Payment on Arbitrum」はより多くのユーザーから利用されたという。今回の助成金獲得は、その一連の成果によるものとのことだ。

なおスラッシュは今回の助成金獲得を記念して、Slash Vision Labs トークン(SVL)のClaim(請求)やステーキング機能が実装されたプラットフォーム「Slash Vision Portal」において、20000VotingPower以上のSVLステーカーを対象にARBのエアドロップを行うキャンペーンを実施するとのこと。

なおこのキャンペーンでは「UAGP」からの助成金(ARB)の一部を、日本をはじめとするアジア市場におけるSVLエコシステムの発展を目的に利用しているとのこと。

余剰分の助成金については、スラッシュの事業開発などの進捗とともに、随時決定されるとのことだ。

「スラッシュペイメント」とは

「スラッシュペイメント」は、顧客が暗号資産で決済する際に支払先が受け取り希望する暗号資産を持たなくとも、顧客自らが保有する暗号資産が決済画面において自動的にスワップされ、支払先希望の暗号資産で支払いができるサービスだ。システムがDEX(分散型取引所)ルーターと連携することで、最適なレートで暗号資産をスワップする仕組みとなっている。

ユーザーが支払いに利用できる暗号資産は「スラッシュペイメント」がサポートするブロックチェーン上で発行されている1400以上の銘柄がサポートされているとのこと。また売り上げとして暗号資産を受け取る導入店舗側はUSDT・USDC・DAI・JPYC・wETHといったステーブルコインを選択して受け取りができるようになっている。また導入店舗は、コントラクトの発行を行うだけでQRコード/APIの利用が可能となっている。

現在同サービスではマントルネットワーク(Mantle Network)、BNBチェーン(BSC:BNB Smart Chain)、Polygon PoS(ポリゴンPoS)、アバランチ(Avalanche)のCチェーン、アスターネットワーク(Astar Network)、アービトラムワン(Arbitrum One)、OPメインネット(OP Mainnet)、オアシス(Oasys)、イーサリアム(Ethereum)の9ブロックチェーン上の暗号資産での支払いに対応している。

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images:iStocks/Aleksei_Derin

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。