BTC担保の米ドルステーブルコイン「USDh」、BTCトークン規格「Runes」でローンチ

USDhがRunesでローンチ

ハーメティカ(Hermetica)によるビットコイン(BTC)担保の米ドルステーブルコイン「USDh」が、ビットコインネットワークのトークン規格「ルーンズ(Runes)」でローンチしたことが7月16日発表された。

ハーメティカは、ビットコインを担保にした米ドルステーブルコイン「USDh」と、利回りを生むリキッドステーキングトークン「sUSDh」を発行するプロジェクトだ。

「USDh」と「sUSDh」は、「ルーンズ」を介してビットコインレイヤー1で発行されるとのこと。発行された「USDh」は、NFTマーケットプレイス「マジックエデン(Magic Eden)」などで購入できる。

ハーメティカによると「USDh」は、ビットコインとビットコインの先物のショートポジションから構成される合成ドルとのこと。

そしてユーザーは「USDh」をハーメティカでステーキングすることで、利回りを生むトークンとして「sUSDh」を取得できるという。これによりビットコインのセキュリティを享受したまま、ドル建ての利回りを得ることが可能だ。最大25%のAPYを獲得できるとハーメティカは伝えている。

また今後数ヶ月で「USDh」は他のプロトコルに統合される予定で、スマートコントラクト導入のビットコインレイヤー2ネットワーク「スタックス(Stacks)」などにも拡張されていくとのこと。

ルーンズとは

「ルーンズ」は、昨年9月にビットコインネットワークのトークンプロトコル「ビットコインオーディナルズ(Bitcoin Ordinals)」の開発者ケイシー・ロダーマー(Casey Rodarmor)氏が提案した新しいビットコインネットワーク上でのトークン規格だ。

同規格は「オーディナルズ」を利用した「BRC-20」に代わる新たな規格で、「BRC-20」の抱える問題を軽減している。「BRC-20」にはその仕組み上、ビットコインネットワーク上に「UTXO(Unspent Transaction Output)」の数を大きく増やしてしまう問題が存在する。UTXOは未使用のトランザクション残高のことで、ビットコインネットワークでは口座のようなアカウントごとの残高データを管理せずUTXOの集計によって残高を算出する。

「ルーンズ」は「UTXO」の利用を前提に作成されたプロトコルであるため、「UTXO」の数を不用意に増やすことなく、ビットコインネットワークのデータベース圧迫を軽減、ガス効率の軽減も実現しているとのことだ。

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参考:ハーメティカ
images:iStocks/Mertsaloff

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。