米SEC、BUSDに関するパクソスの調査を終了。強制執行は実施せず

強制執行を行わないと正式に通知

企業向けブロックチェーンインフラ提供やステーブルコイン発行を行うパクソス(Paxos)が、米ドルステーブルコイン「Binance USD(BUSD)」に関する米証券取引委員会(SEC)の調査において強制執行を行わないとする「正式な解除通知」を受け取ったと7月11日報告した。

パクソスは発表にて「私たちは当社のUSDを裏付けとするステーブルコインは連邦証券法上の有価証券ではなく、ウェルズ通知は不当であると主張してきた」とし、「私たちは、安定した価値のデジタル資産に対する私たちの絶え間ない主張と、SECスタッフがBUSDに関連してパクソスに強制措置を取らないと決定したことを誇らしくおもう」と述べている。

「BUSD」は、米ドル(USD)と1:1の比率で価値を維持(ペッグ)しているステーブルコインだ。大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)がパクソスとの協力により2019年から発行開始しており、ステーブルコインの時価総額では、同じく米ドルペッグのステーブルコイン「USDT」と「USDC」に続き第3位となっている。なおパクソスによる「BUSD」のサポートは2月21日に停止。BUSDに関するバイナンス(Binance)との関係性も解消された。

SECは昨年2月、「BUSDが証券であり、パクソスは連邦証券法に基づきBUSDの募集時に証券として登録すべきだった」という主張のもと、強制措置への移行準備通知である「ウェルズ通知(Wells Notice)」をパクソスに送り、BUSD発行停止命令を出していた。

これに対しパクソスは「BUSDは連邦証券法に基づく有価証券に該当しないため、パクソスはSECに断固として同意しない」姿勢を示してきた。

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参考:発表
image:iStock/Jian-Fan

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者