分散型オーダーブック「Orderly Network」、累計取引量が630億ドルに

Orderly Networkの累計取引量が630億ドルに

DeFi(分散型金融)開発者向けの分散型オーダーブックプロトコル「オーダリーネットワーク(Orderly Network)」の累計取引量が、630億ドル(約10兆1,727億円)を超えたことが7月8日発表された。

また発表によると8日時点で、同プロトコルの累計純手数料は670万ドル(約10.8億円)を超えており、アクティブアカウントは378,000になるとのことだ。

オーダーリーネットワークの最高執行責任者(COO)であるアルジュン・アローラ(Arjun Arora)氏は「市場の変動に直面しても、Orderly Networkはインフラを強化し、リーチを拡大することに揺るぎはありません。 統一された流動性ソリューションを提供するという当社のコミットメントにより、世界中のトレーダーは安心して市場をナビゲートできます」とコメントしている。

「オーダリーネットワーク」は、ブロックチェーン全体で流動性を一つのオーダブックに統合するオムニチェーン取引インフラストラクチャの提供を目指している分散型オーダーブックプロトコル。

同プロトコルではレイヤーゼロ(LayerZero)の技術を活用し、取引を実行するためにトークンがチェーン間を移動する必要がないように設計されている。そのためトランザクションデータ、ユーザーデータ、残高、取引データなどを中継するクロスチェーンメッセージのみが送信されるとのこと。

これによりトレーダーは、セルフカストディのまま現在のチェーンからトークンを移動することなく、使い慣れたオーダーブック型の取引インターフェースを利用し、他の異なるチェーン上の取引相手と取引可能になる。

「オーダリーネットワーク」は現在、ポリゴン(Polygon)、アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、ベース(Base)、イーサリアム(Ethereum)メインネット、マントル(Mantle)の6つのチェーンをサポートしている。

なお「オーダリーネットワーク」では、OPスタック(OP Stack)上に構築されたOrderly app chain(Orderly Settlement layer)を介して全ての取引がオンチェーンで決済されている。

また同プロトコルはレイヤーゼロのメッセージング全体の28%、セレスティア(Celestia)の取引量の40%を占めているとのことだ。

「オーダリーネットワーク」は2022年11月、野村ホールディングスの暗号資産(仮想通貨)関連子会社であるレーザーデジタル(Laser Digital)から資金調達を実施している。

関連ニュース

参考:オーダリーネットワーク
image:iStocks/monsitj

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

パクソス、「Arbitrum One」でステーブルコイン発行へ。イーサL2は初

ステーブルコイン発行会社パクソス(Paxos)が、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「アービトラムワン(Arbitrum One)」上で、ステーブルコインを発行予定であることを9月10日発表した。パクソスによる「アービトラムワン」対応は初のレイヤー2チェーン展開となる

【9/13話題】DCJPYのディーカレットが63.49億円調達、Swiftがトークン化された証券取引のテスト計画など(音声ニュース)

デジタル通貨「DCJPY」のディーカレット、13社から63.49億円調達。新株主に8社、Swift、トークン化された証券取引のテスト計画を発表、国内ライトニングネットワーク企業Nayuta、事業終了へ、eToroが米SECと和解。ほぼ全ての暗号資産取引を停止へ、コインベース、ラップドビットコイン「cbBTC」をBaseとEthereum上に展開、ロシア、来年7月までに「CBDC」普及目指す計画。中銀が発表、BitGoが「WBTC」をアバランチとBNBチェーンで展開、レイヤーゼロのOFT標準採用で、データ分析会社Nansenがステーキングサービス「Stakewithus」買収、20種類以上の暗号資産に対応、インドネシアの取引所「Indodax」、ハッキング被害で約31億円相当流出

広告