BIS(国際決済銀行)が中央銀行デジタル通貨に関する論文を発表
BIS(国際決済銀行)がCBDC(中央銀行デジタル通貨)に関する調査レポート「a sequel to the survey on central bank digital currency」を発表した。
世界約66の中央銀行が調査に回答。21の先進国と45の新興国に区分され、世界人口の75%と経済生産の90%をカバーした調査となった。
この調査では、お金の4つの特性について区分をされている。その4つとは、1発行者、2フォーム(デジタルか物理的か)、3アクセシビリティ(自国のみかグローバルか)、4テクノロジー(ピアトゥーピアかアカウントベースか)となっている。
そして調査によって、新興市場経済(EME)がCBDCの発行に対して、より強いモチベーションを持ち、発行可能性が高いことが明らかになった。
編集部のコメント
この調査レポートに関して、補足をしていきます。
調査レポートによると、2018年と2019年でPoCとパイロット版開発の数値が減っていて、CBDC発行を検討し働きかけている国の数が増えていることが明らかになっています。つまり、多くの国がPoCとパイロット版開発のフェーズを終えて、実装段階へ移行していることが明らかです。
そして、新興国がCBDCを発行する理由は、金融包摂と国内の銀行間送金のようなホールセールの課題を解決するためだということも明らかになっています。
あたらしい経済編集部は、新興国が先駆けてCBDCを発行し、その事例をもとに先進国が発行することで、CBDCのグローバルなネットワークが構築されるのではないかと考えています。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:Guzaliia-Filimonova )