Aaveの独自ステーブルコイン「GHO」がArbitrumでローンチ、チェーンリンク「CCIP」活用で

GHOがArbitrumでローンチ

イーサリアム(Ethereum)上のDeFi(分散型金融)レンディングプロトコル「アーベ(Aave)」が、独自ステーブルコイン「GHO(ゴー)」をアービトラム(Arbitrum)上でローンチしたことを7月3日発表した。

これにより「GHO」は、「アーベ」のアービトラムプールにて借入れできるようになり、ユーザーは「GHO」を供給して利回りを得ることが可能とのこと。

「GHO」はイーサリアムからアービトラムへ展開する為に、チェーンリンク(Chainlink)提供のデータフィード及びクロスチェーン相互運用プロトコル「CCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)」を搭載したとのこと。

「CCIP」はEVM(イーサリアムバーチャルマシン)及び非EVMと互換性がある為、「GHO」はアービトラムだけでなく、今後は他のネットワークにも拡大していく予定だという。これにより「GHO」は利用範囲が広がり、アクセシビリティの向上や取引コストの削減、流動性の向上が促進されるとのことだ。

またレート制限やプログラム可能なトークン転送、監査されたコードベース、独立したリスク管理ネットワークなども「CCIP」に含まれているとのこと。

さらに「GHO」はクロスチェーン転送を可能にする「CCIP」活用の「ロック&ミントモデル(ock-and-mint model)」を使用することで、「GHO」の総供給量を一定に保てるという。今回であれば、アービトラムで「GHO」をミント(鋳造/発行)する際に、ミントする「GHO」と同量の「GHO」をイーサリアム上でロックすることで、「GHO」の総供給量を一定に保っているとのこと。

ちなみに「CCIP」とは、パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンの両方にわたってアプリケーションをリンクするように設計されたクロスチェーン相互運用プロトコルである。同プロトコルは今年4月より正式に一般提供が開始されている。

開発者は、任意メッセージングを使用して「CCIP」上に独自のクロスチェーンソリューションを構築できるだけでなく、「CCIP」は簡素化されたトークン転送も提供するという。これにより、プロトコルは制御する監査済みのトークンプールコントラクトを使用して、記述することなくチェーン間でトークンの転送を迅速に開始できるとのことだ。

GHOとは

「GHO」は昨年7月にイーサリアムのメインネットでローンチした、米ドル(USD)と1:1の価値にペッグ(固定)されるステーブルコイン。同通貨は「アーベ」で利用可能な複数銘柄の暗号資産(仮想通貨)を担保として裏付けする過剰担保型で発行されている。

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参考:アーベ
images:iStocks/FOTOKITA・sumkinna

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。