ソニーがアンバージャパン買収で暗号資産交換業に参入、昨年に代表は交代済み

ソニーがアンバージャパンを買収

ソニーグループが、国内暗号資産交換業者Amber Japan(アンバージャパン)を買収し、暗号資産交換事業に参入するとWu Blockchainが独占記事として7月1日報じた。

このことについて現状で正式発表はないが(下記に正式発表について追記)、アンバージャパンが提供している国内暗号資産取引所「WhaleFin(ホエールフィン)」のウェブサイトを確認すると「Amber Japan株式会社」から「S.BLOX株式会社」へ社名変更がされている。

またそれに伴い所在地も変更されており、資本金も1,208,179,531円から1,708,179,531円増額されていることが確認できる。

さらに第2報となったPANewsによると、ソニーグループはアンバージャパンを数十億で買収したとのこと。またアンバージャパンの代表リー・イージン(李 依錦)氏は辞任し、買収後はソニーネットワークコミュニケーションズの渡辺潤氏が代表を務めるという。

これについてもアンバージャパンの第7期(令和05年04月-令和06年03月)の事業報告書を確認すると、昨年8月10日の時点で取締役および監査役は一新されており、渡辺潤氏がすでに代表取締役社長に就いていることが確認できる。そのため、ソニーグループによるアンバージャパンの買収は、すでに昨年に実施されていた可能性が高いと思われる。

※太字部分2024.7.1 12:00追記
Amber JapanはS.BLOXに社名変更したことを7月1日11:00に正式発表。2023年8月にソニーグループ株式会社100%出資の子会社であるQuetta Webが買収を行い、暗号資産取引サービス(WhaleFin)を運営していたことを明かしている。

また「WhaleFin」について、UI画面のデザイン改善刷新および、新アプリのリリースなど、サービスリニューアルすることも伝えられている。

アンバーグループの日本法人WhaleFin Holdings Japan(ホエールフィンホールディングスジャパン)は2022年2月、国内暗号資産交換業者ディーカレットの全株式を取得。同年9月にはディーカレットからAmber Japan(アンバージャパン)へ社名変更し、同時にデジタル資産プラットフォーム「WhaleFin(ホエールフィン)」日本版の国内提供を開始していた。

なお「WhaleFin」は、アンバー・グループが海外で提供していた個人向けデジタル資産のオールインワンプラットフォームだ。

また昨年9月には、ソニーグループの事業会社ソニーネットワークコミュニケーションズが、Startale Labs(スターテイルラボ)とブロックチェーンを共同開発するための新会社を設立している。

同新会社のチェアマンには、ソニーネットワークコミュニケーションズの代表取締役 執行役員社長であり、スターテイルラボの取締役でもある渡辺潤氏が就いていた。

その際の発表によると新会社では、「急速に進化を続けているブロックチェーン技術の力を最大限に活用し、Web3キラーユースケースの創出に向けて、Web3時代を支えるグローバルインフラとなるブロックチェーンの開発を目指す」と述べられていた。

また昨年6月には、ソニーネットワークコミュニケーションズとスターテイルラボは資本提携を実施している。

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参考:アンバージャパン第7期事業報告書会社概要正式発表
image:iStocks/pgraphis・ismagilov

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。