The Sandboxが転換社債で2000万ドル調達
メタバース・Web3ゲームプラットフォーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」が、転換社債により2,000万ドル(約31.4億円)の資金調達を実施した。「ザ・サンドボックス」を運営するBacasable Global(バカサブルグローバル)とその親会社Animoca Brands(アニモカブランズ)が6月6日発表した。
発表によるとこの調達は、アニモカブランズおよびKingsway Capital(キングスウェイキャピタル)主導のもと、LG Tech Ventures(LGテックベンチャーズ)とTrue Global Ventures(トゥルーグローバルベンチャーズ)が出資参加したとのこと。
なお今回の調達により「ザ・サンドボックス」の評価額は、10億ドル(約1,571.3億円)になったとのこと。
調達資金については、「ザ・サンドボックス」のビジョン推進に使用されるとのこと。
そのビジョンの一環として「ザ・サンドボックス」は、2025年に一般公開される予定の新たなマルチプレイヤールールシステムによるゲームプレイの可能性の拡大や、エディターツールの更新、アバターの新たなソーシャルインタラクションと機能の導入をし、プラットフォーム上のクリエイターの収益機会を継続的に改善していくという。
さらに「ザ・サンドボックス」は、モバイルデバイス向けの分散型メタバースのバージョンを2025年にリリースする予定だとしている。
「ザ・サンドボックス」はEthereum(イーサリアム)ブロックチェーン上に構築されている、オープンワールドのNFTゲームだ。
「ザ・サンドボックス」では、仮想の土地「LAND(ランド)」を使ってメタバース上のビジネスの立ち上げや、ピクセルモデルを制作するボクセルアーティストとして活動するなど、様々な遊び方が可能だ。また、ランド上で建設した施設やゲームは、他のユーザーに有料・無料で提供することもできる。なおゲーム内通貨として流通するSANDは、NFTの購入やゲーム内のサービスを利用する際に使用できる。
ちなみに転換社債は、一定の条件で株式に転換できる権利(転換オプション)が付与されている社債。通常の社債と同じく一定の利息が受け取れる他、償還日まで保有することで額面金額が払い戻される。一方で株式に転換して株価の値上がり益が得られる側面も持っている。ただし株式に転換できるメリットが付帯しているため、通常の社債に比べ利回りは低く設定されている。
今回出資した投資家は、保有する社債を既存の優先株と同じ条件でバカサブルグローバルの株式に転換ができるとのことだ。
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参考:ザ・サンドボックス
images:iStocks/BadBrother