クリプトゲームスとブループリントがパートナーシップ締結
ブロックチェーンTCG「Crypto Spells」を運営するクリプトゲームス株式会社が、ソーシャルゲームの開発の株式会社ブループリントとパートナーシップ契約を締結したことを発表。
同契約は、ブループリント社が「Crypto Spells」のシステムを利用し、ソーシャルゲームのブロックチェーンゲーム化をよりスムーズに行うサービス開発を行うために締結されたとのこと。
パートナーシップ契約の第一弾事例として、ブループリント社が2017~2018年に配信していたソーシャルゲーム「VenusRumble(ヴィーナスランブル)」をブロックチェーンゲーム化するとのこと。
同ゲームのブロックチェーンゲーム化により、レア度の高いキャラクターをNFTトークン化し、先行しているブロックチェーンゲーム同様にゲーム外のEthereumアドレスに所有トークン(キャラクター)を送ることができ、NFT取引所を通じて売買ができるようになる。
また同ゲームでは、ゲーム(アプリ)とTokenアセットの管理(Webサイト)を分けることにより、アプリゲームにもブロックチェーンゲームの特性を追加することを日本で初めて実現したとのこと。
クリプトゲームス株式会社代表取締役である小澤孝太氏は、あたらしい経済編集部に対し「ブロックチェーンゲーム(Dappsゲーム)は現在、ブラウザゲームが主流となっておりますが、ソーシャルゲームなどでもNFTを発行できるよう、今回、実験的に弊社システムをご提供させていただきました。様々なゲームにてブロックチェーンの実装をサポートさせていただくことで業界の発展に貢献できればと考えております」とコメントをしてくれた。
編集部のコメント
既存のソーシャルゲームのブロックチェーン化によって、アイテムやキャラクター(アセット)が世界で唯一のパラメータをもつことにより新たな価値が付加されます。それによってゲーム内のアセットを売買ができるようになります。さらにアセットはNFTコンバーターなどを使用することで、所有しているアセットが他のゲームでも使用できるようになります。これによりただゲームに課金し、そのゲームが終了したら何も残らないという、いままでのゲームの形を変えることになります。
今回のパートナーシップ契約は、既存のソーシャルゲームにブロックチェーンゲームの特性を追加した日本での初の事例となります。今回の事例をきっかけに2020年が既存のゲームがブロックチェーン要素を取り込んでいく形になることを期待します。
なお株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスの代表取締役社長である松田洋祐氏が、1月1日に発表した年頭所感でブロックチェーンゲームについて言及しています。
同氏は、2020年はテクノロジーを活用した新しいエンタテインメントの創造に、積極的に投資していくとし、「ブロックチェーンを活用したゲームも黎明期から脱し、徐々にその存在感を増しています。ブロックチェーン活用ゲームを投機の対象とせず、ユーザーのゲーム体験に新しい何かをもたらすことができるかが成長のカギであると考えています」と述べていました。
コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)
(images:Visual-Generation,StarLineArts)