バイナンスがインドの金融監視機関に登録、業務再開を目指す

バイナンスがインドでの業務再開目指す

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、インドでの営業再開を目指し、インドの金融情報機関(FIU)に登録した。FIU長官が5月10日発表した。

インドで無登録で営業していたオフショア(海外)暗号資産取引所に対する金融監視機関の取り締まりの一環として、同取引所は昨年12月に現地規制違反を理由にインド国内での営業を禁止されていた。

インドでは、暗号資産取引所などの仮想デジタル資産サービスプロバイダー(VASP)は、報告主体としてFIUに登録し、同国のマネーロンダリング防止規則による一連の義務を遵守する必要がある。

バイナンスはFIUに登録しているが、以前の違反に対する違約金を支払った後にのみ業務を再開できる。しかしFIU所長のヴィヴェク・アガルワル(Vivek Aggarwal)氏は「それはまだ決定されていない」と述べた。

FIUは2023年12月、オフショア暗号資産取引所9社に対し、現地規則に違反したとして通知を発行していた。

またFIUは電子情報技術省に対し、同対象取引所へのオンラインアクセスを遮断するよう要請していた。

なお対象となった取引所はバイナンスの他、クーコイン(Kucoin)、フォビ(Huobi)、クラーケン(Kraken)、ゲート(Gate.io)、ビットトレックス(Bittrex)、ビットスタンプ(Bitstamp)、MEXCグローバル(MEXC Global)、ビットフィネックス(Bitfinex)だ。

またバイナンスの他、クーコインもFIUに登録。345万ルピー(約643万円)の罰金を支払った後、業務を再開したとアガルワル所長は述べた。

ちなみにクーコインは3月にFIUへの登録を発表していたが、罰金の詳細は明らかにしていなかった。

バイナンスとクーコインは、ロイターがコメントを求めたメールに対し、返答をしてこなかった。

関連ニュース

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Binance registers with India’s financial watchdog as it seeks to resume operations
(Reporting by Jaspreet Kalra; Editing by Mrigank Dhaniwala)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【9/6話題】テレグラムCEOが逮捕後初の声明、トランプが米国を「暗号資産とBTCの世界的中心地」にすると宣言など(音声ニュース)

テレグラムCEO、逮捕後初の声明発表。同社使命に同意できない国からは撤退の意志も、トランプ、米国を「暗号資産とBTCの世界的中心地」にすると宣言。イーロンマスクと共に米政府財務監査行う姿勢も、スイ(SUI)、機関投資家向け米ドルステーブルコイン「AUSD」利用可能に、モジュラーブロックチェーン「Elixir」、最終テストネット公開、EigenLayer、メジャーアップデート「アイゲンポッドアップグレード」導入、FlowがEVM対応開始、メタマスクでも利用可能に、TONブロックチェーン、総トランザクション数が10億件を突破、半数は3か月、Penpieで27Mドルの不正流出、Pendleは105Mドルの保護に成功

広告

暗号資産決済Mercuryoがマルチチェーンデビットカード提供開始、マスターカードと提携で

暗号資産(仮想通貨)決済プラットフォーム「マーキュリョ(Mercuryo)」が決済大手の米マスターカード(Mastercard)と提携し、ノンカストディアル型のウォレットから暗号資産を直接使えるマルチチェーンデビットカード「スペンド(Spend)」の提供開始を9月5日発表した