【正式発表受け追記】ドコモがweb3サービスを海外展開か、新会社設立も=報道

ドコモがweb3サービスを海外展開か

NTTドコモが、web3などの最先端技術を海外展開するため、新会社を設立する方針のようだ。5月9日にテレ東BIZが先行して報じた。

報道によると新会社の名称は「NTTドコモグローバル」。同社ではweb3の他、Open RAN(オープンラン)に関する技術およびサービスを展開。ドコモの海外事業を統括するという。

また新会社には、ドコモで国際事業を担当する栗山浩樹副社長が社長に就任するとのことだ。

ちなみにOpen RANは、基地局などの無線アクセスネットワーク(RAN)の仕様をオープンにし、多くのベンダーの機器が相互接続できるようにした、標準化されたRANのこと。ドコモでは以前よりOpen RANを海外事業者向けに販売していた。

web3に関してドコモは、2022年11月に6,000億円規模の投資を行う方針を発表。日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(アスターネットワーク)」の開発を主導するStake Technologies(ステイクテクノロジーズ)およびaccenture(アクセンチュア)と連携し、ブロックチェーンやウォレット等「基盤側のサービス提供を目指す」としていた。

その後ドコモのweb3を推進する子会社NTT Digital(NTTデジタル)が新設。web3の社会実装に向け、web3スタートアップを含む13社と連携を開始し、今年3月にはデジタルウォレット「scramberry WALLET(スクランベリーウォレット)」を提供開始する他、4月にはNFT流通促進の実証実験を、web3ゲーム「STEPN(ステップン)」等を手掛けるFSL(ファインドサトシラボ)グループと連携し実施することを発表している。

なお日経新聞によると今回の新会社設立に関しては、本日10日午後にドコモより正式発表があるとのことだ。

正式発表の内容(2024.5.10 16:00追記)

NTTドコモの10日の発表によると新会社の名称は「NTTドコモ・グローバル」。2024年7月に設立予定とのこと。

新会社では具体的に、デジタル&データPF事業(Web3、AIを活用したDMP基盤)のグローバル展開等を行う「アプリケーション・サービス事業」と、Open RAN,NTN等によるキャリアビジネスのトランスフォーメーションを担当する「キャリアイネーブリング事業」の2事業を軸にするという。

なお「アプリケーション・サービス事業」は、「Web3の世界に向け、個人や企業がブロックチェーン技術を容易かつ安全に利用し、便利で新しい決済サービスを享受できるよう社会実装を実現するための事業」であると述べられている。

また新会社設立に先立って、会社運営準備を目的に、2024年5月10日に「グローバル事業企画株式会社」を設立したとのこと。

さらに新会社による2024年7月の事業開始に向け、web3子会社であるNTT DigitalおよびOREX SAI、海外現地法人3社の株式移管準備を進めていくという。

なお海外現地法人については各国での営業活動を始めグローバル展開の総合的なサポート拠点になるとのことだ。

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参考:日経新聞テレ東BIZNTTドコモ
images:iStocks/GA161076

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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