メタマスク、有害なMEVからユーザーを保護する機能「スマートトランザクション」追加

メタマスクに有害なMEVからユーザーを保護する機能追加

web3ウォレットのメタマスク(MetaMask)が、イーサリアム(Ethereum)上の有害なMEV (最大抽出可能価値)からユーザーを保護する機能「スマートトランザクション(Smart Transactions)」を5月6日発表した。

MEV(最大抽出可能価値)とは、ブロックチェーンのマイナーまたはバリデーターがブロックを生成する過程でトランザクションの組み込み、除外、順序の変更を行うことで、通常のブロック報酬やガス報酬とは別で得られる利益のことだ。

ユーザーは「スマートトランザクション」を利用することで、フロントランニングやサンドイッチ攻撃(フロントランニングとバックランニングを組み合わせた攻撃)等といった有害なMEV攻撃から保護されるとのこと。

発表によると、「スマートトランザクション」によりユーザーのトランザクションはブロックチェーン上で確認されるまで非公開になるという。その為、ボットはトランザクションをフロントランニングできなくなるとのこと。

また、これに伴いトランザクション成功率が向上し、ガスコスト(取引手数料)も削減されるとのこと。発表によるとβテスト段階における「スマートトランザクション」のトランザクション成功率は99.5%だったという。

そしてメタマスクの署名画面では、ガスコストをリアルタイムで正確に予測できるトランザクションステータスが表示されるとのこと。これによりサードパーティのガスコストシュミレータを利用せずに済むという。

なお「スマートトランザクション」 を利用する際は、オプションから手動でオンにする必要がある。また同機能は、ブラウザ拡張機能のメタマスエクステンション11.15以降で利用可能とのことだ。モバイルアプリ版については後日追加予定となっている。

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参考:メタマスク
images:iStocks/hqrloveq・incohre

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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