テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表

テザー社のQ1利益が45億ドル超に

USDTなどのステーブルコイン発行企業テザー(Tether)社が、2024年第1四半期の財務情報を開示。同社では過去最高益となる45.2億ドル(約7,037億円)を記録したことが5月1日に発表された。

前回2023年第4四半期での純利益は28.5億ドルで、当時この数字も過去最高益と報告されていた。

なおこの財務情報は、独立系会計事務所BDOによる監査済みのものとなる。

テザー社によると今回の過去最高益に貢献したのは、ステーブルコイン発行にあたり保有している米国債による10億ドルにおよぶ利益とのこと。なおテザー社は908.7億ドル相当の米国債を直接および間接的に保有しているという。

またビットコインと金(ゴールド)の時価評価益が、残りの利益として構成されているとのこと。

公開されている資料を確認するとテザー社では、ビットコインは53.7億ドル、金は36.5億ドル、現金および現金同等物は18.3億ドルを保有している。

またテザー社が発行するステーブルコインの準備資産は1,102.9億ドルで、その負債は1,040.3億ドル。準備資産が負債を62.6億ドル上回っていることも報告されている。

また今回テザー社は、初めて総資産額を公表した。発表によると2024年3月31日時点で同社の総資産額は113.7億ドルとのことで、前四半期の2023年12月31日に記録した70.1億ドルから顕著な増加を見せたと報告されている。

その他にもテザー社は、総額50億ドルを超える戦略的投資を行っていると報告。分野としてAIとデータ、再生可能エネルギー、P2P通信、BTCマイニングが挙げられていた。

テザー社は先月4月18日、デジタル資産分野での更なる事業拡大に向け、同社の事業部門の組織再編を発表していた。

テザー社が再編する事業部門は、テクノロジー部門「テザーデータ(Tether Data)」、デジタルアセットサービス部門「テザーファイナンス(Tether Finance)」、ビットコイン(BTC)マイニング及びエネルギー部門「テザーパワー(Tether Power)」、デジタル教育及び進歩変革部門「テザーエデュ(Tether Edu)」とのことだった。

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参考:テザー
images:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。