EIgenlayerが独自トークン「EIGEN」リリースへ、エアドロップ割り当て量の確認開始

EIgenlayerがEIGENトークンリリースへ

「アイゲンレイヤー(EigenLayer)」のエコシステム拡大を目指す「アイゲン財団(Eigen Foundation)」が、独自トークンである「EIGEN」に関するホワイトペーパーおよびエアドロップについて4月30日に発表した。なお「アイゲンレイヤー」は、イーサリアム(Ethereum)ベースのリステーキングプロトコルだ。

「アイゲンレイヤー」の公式Xによると、「アイゲン財団」は「アイゲンレイヤー」および「アイゲンDA(Eigen DA)」に貢献する研究組織「アイゲンラボ(Eigen Labs)」の研究に基づき、トークンの導入およびエアドロップを行うとのことだ。

「EIGEN」トークンは、「アイゲンレイヤー」が提供するセキュリティサービスにおいて、ETHのリステーキングでは解決できない「相互主観的(複数の主観の間で共通に成り立つこと)な問題」について対処する補完的な役割を担うという。

具体的には、オンチェーンでの計算などの数学および暗号学的な方法によって直接検証できず、多数決などによる主観的な判断を要する問題に対応するための仕組みを、同トークンのステーキングを用いて提供するとのことだ。この主観的な判断を要する問題の例として「アイゲンラボ」は、「1BTC=1USDであるか」と言う主張を挙げている。

なお「アイゲンラボ」は、この「相互主観的な問題」に対処するステーキング「相互主観的ステーキング(Intersubjective Staking)」は今までにない新しい仕組みであり、今後議論を進めていく必要があると語っている。

また「EIGEN」については、エコシステム参加者へのエアドロップ「ステークドロップ(Stakedrop)」は2回のフェーズに分けて実施されることがわかっている。

1フェーズ目は直接リステーキングを行っていたユーザーを主な対象として、コミュニティへの割り当てのうち90%が配布される。

2フェーズ目では間接的なリステーキングなどを含めた、より広範囲のユーザーが対象となり、残りの10%が配布されるという。

なおペンドル(pendle)等の一部のプロトコルを介してリステーキングを行ったユーザーはこのフェーズ2が対象であり、フェーズ1は対象になっていない。しかし配布される枚数には差がなく、他のサービスを経由した場合でも損は無いとの事だ。

スナップショットはすでに完了しており、対象者が自身へのトークンの割り当て量を確認できるサイトが公開されている。しかし現在、トークンの請求は開始しておらずフィッシングを警戒するよう注意喚起されている。

ホワイトペーパーによると今後もETHのリステーキングは、数学的および暗号学的に検証可能な客観的問題に対するセキュリティに使用されることで、「EIGEN」との補完的な使用が想定されているとのことだ。

「アイゲンレイヤー」は先日4月10日にイーサリアムメインネット上で正式にサービスを開始したリステーキングプロトコル。

同プロトコルでは、stETHなどのリキッドステーキング時に得られるLST(リキッドステーキングトークン)を預け入れることで追加の利回りが得られる。プロトコルはこのLSTによって担保されるセキュリティを外部のサービスに貸し出すことで、ブロックチェーンの構築および運営をサポートする設計だ。

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参考:アイゲンラボブログ
images:iStocks/mouu007

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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