陪審の評決受け
米証券取引委員会(SEC)が、暗号資産(仮想通貨)企業テラフォームラボ(Terraform Labs)とその創業者であるド・クオン(Do Kwon)氏に対し、両被告に対する最終判決として約53億ドルの支払いを命じるよう裁判所に求めている。4月19日付けの裁判資料にて明らかとなった。
裁判資料によれば、SECは両被告に対し、不正利得返還と利息として約47億ドル、さらに民事罰金としてテラフォームラボに4億2000万ドル、クオン氏に1億ドルの支払いを要求している。
SECはまた、両被告に対する「行為に基づく差止命令」、「クオン氏からの宣誓による会計報告」、「(クオン氏の)役員および取締役の資格停止」も要求している。
4月5日、陪審は両被告がテラUSD(UST)、ルナ(LUNA)等の提供・販売に関する公言により投資家を欺いたとして有罪認定した。SECはこの陪審評決を受け、最終判決に同要求を反映させるよう裁判所に申し立てた格好だ。
テラフォームラボは同評決発表後、Xにて「私たちは、証拠に裏付けされていないと思われる評決に非常に失望している。私たちはSECにはこの訴訟を提起する法的権限が全くないことを主張し続け、選択肢と次のステップを慎重に検討している」と声明を発表していた。
Terraform Labs Statement on Verdict in SEC Proceedings:
— Terra 🌍 Powered by LUNA 🌕 (@terra_money) April 5, 2024
We are very disappointed with the verdict, which we do not believe is supported by the evidence. We continue to maintain that the SEC does not have the legal authority to bring this case at all, and we are carefully…
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参考:裁判資料
images:Reuters