フレセッツがウォレット管理システムにHSMを導入

フレセッツがウォレット管理システムにHSMを導入

フレセッツ株式会社が、同社提供の事業者向け仮想通貨ウォレット管理システム「EWM System®」( Enterprise Wallet Management System for Crypto Assets)において、秘密鍵をHSM(Hardware Security Module)で管理できるアップデートを実施したことを発表

HSMとは、鍵を保管するためのハードウェアのこと。HSMの利用は、金融機関の鍵管理において必須のコンプライアンス要件となっているが、仮想通貨業界ではHSMに対応したウォレットは、ほぼ存在しない状況が続いているとのこと。

HSMの導入により、仮想通貨取引所などが物理的に悪意のあるアクセスを受けた場合であっても、秘密鍵を取り出すことが原理的に不可能となり、より強固なセキュリティで秘密鍵を守ることが可能となるとのこと。

このHSM対応は、ICカード市場で世界最大のシェアを占めるタレス(Euronext Paris: HO)の協力を得て実現をしたとのこと。(タレスは、航空、宇宙、防衛、輸送、セキュリティ分野にサービスを提供するフランスの多国籍企業)

同社代表取締役である日向理彦氏は「HSMに対応している事業者は少ないです。より安全安心な暗号資産の保管ソリューションを提供できることを誇りに思います」とあたらしい経済編集部にコメントをしてくれた。

編集部のコメント

HSMは鍵がHSM内部に保管されており、そこから外に出す機能は実装されていません。しかもこのHSMには、ワンチップ形成、一体型形成、真性乱数生成による技術的特性が備わっています。したがって攻撃者には暗号鍵を手に入れる手段がありません。仮に攻撃者が顧客データベースに侵入できても、手に入るのは暗号化されたデータだけです。つまりHSMで暗号化したデータは同じHSMでしか復号できないので、様々な重要情報の改ざん防止に活用できます。
なお、パスポート、運転免許証やスマートフォン、業務用プリンタなどにもHSMの暗号化処理は活用されています。
参考Webサイト

コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)

(images:Igor Korchak)

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あたらしい経済 編集部

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