米ホミウムが「ホームエクイティローン」をトークン化、Avalancheで発行

ホミウムがアバランチで「ホームエクイティローン」をトークン化

不動産担保ローンの貸し手で証券化プラットフォーム提供の米ホミウム(Homium)が、「ホームエクイティローン」に関するトークンをアバランチ(Avalanche)上に発行開始した。ホミウムおよびアバランチ開発元のアバラボ(Ava Labs)が4月16日発表した。トークンは機関投資家向けに提供される。

「ホームエクイティローン」とは、自宅の評価額から住宅ローン等の借入残高を差し引いた残りの部分(エクイティ)を活用する借入方法(ローン)だ。

ホミウムによると、今回のローンの形式は「シェアード・アプリシエイション・モーゲージ(shared appreciation mortgage:SAM)」となっている。一般的な「SAM」は、住宅の購入者が住宅価値の増額の割合を貸主と共有する住宅ローン。貸主はローンの返済分の他、借主が住宅を売却した際等に得る不動産の価値上昇分を分配として受け取れる。貸主としてはその見返りに、一般的な金利よりも低金利での返済請求に同意する。

今回ホミウムが提供する「SAM」では、住宅所有者が通常の住宅ローンとは別に、住宅の価値上昇分のみを担保にすることで資金が新たに借り入れできるローンになるという。

一方で投資家には、今回の「SAM」で集められた住宅の価値上昇を追跡するトークン化資産が提供されるとのことだ。

これにより住宅の上昇価値を新たな投資可能資産として機関投資家向けに提供が可能になるとのことだ。

なお今回のトークン化にあたりホミウムは、デジタルアセット発行プラットフォーム運営の米セキュリタイズ(Securitize)と提携したとのこと。

またホミウムは、プラットフォームの発展と融資事業の拡大のため、ソレンソン・インパクト・グループ(Sorenson Impact Group)とアバランチのエコシステムファンドであるブリザード(Blizzard)主導のシリーズ A 資金調達ラウンドで1,000万ドルを集めたという。

なお今回のホミウムによる「SAM」はコロラド州から提供され、今後他の州にも展開する予定とのことだ。

ちなみにアバランチの運営・開発を支援するアバランチ財団(Avalanche Foundation)は昨年7月、アバランチ上でミント(発行/鋳造)された「トークン化した現実世界の資産(リアルワールドアセット)」の購入に最大5,000万ドル(70.4億円)を割り当てる取り組みを発表していた。

アバランチはこの取り組みを「アバランチ・ヴィスタ(Avalanche Vista)」と名付けており、取り組みの目的を「トークン化の価値をサポートし、実証すること」としている。

※2024.4.17 20:00 表現に一部誤りがありましたので、タイトルと本文を変更しました。

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参考:アバランチ
images:iStock/MARHARYTA-MARKO・artacet

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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