ペイパルが規定改定
米決済大手ペイパル(PayPal)が、ポリシー(規定)を改定し、保護プログラムからNFTを対象除外にしたことが各社報道により分かった。ペイパルはこのことを3月21日発表していた。
新たなポリシーによれば、5月20日からNFTの取引は購入保護プログラムの対象外となるという。
さらに、10,000.01ドル(約154万円)以上するNFTの販売は、同社の出品者保護プログラムの対象から除外されるとのこと。ペイパルの出品者保護プログラムでは、不正請求やチャージバック、または売り手が損失を被る可能性のあるその他詐欺に対するサポートが受けられる。
サポートが終了となる理由についての発表はされていないが、注文処理の証明に関する不確実性や進化する市場の可変要素を加味し決定したと、ペイパルの広報担当者がブロックチェーンメディアのザ・ブロック(The Block)に対し答えてる。
なおペイパルは昨年8月7日に、独自の米ドル建てステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」を発表。大手金融会社が独自のステーブルコインを発行するのは、初の事例であった。なお現在「PYUSD」は、クリプトドットコム(Crypto.com)やビットスタンプ(Bitstamp)、コインベース(Coinbase)、クラーケン(Kraken)などの暗号資産取引所で取り扱われており、メタマスク(MetaMask)やレジャー(Ledger)、ファントム(Phantom)といったweb3ウォレットでもサポートされている。
また昨年9月からペイパル傘下のモバイル決済アプリ「ベンモ(Venmo)」でも「PYUSD」の利用が開始されている。これによりユーザーは、「PYUSD」を「ペイパル」や「ベンモ」など互換性のある外部ウォレットへ、高速かつ手数料無料で送金できるようになっている。
その他ペイパルは今年4月に、「PYUSD」を米ドルに換金して海外送金できるサービスを米国ユーザー向けに開始した。
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参考:ペイパル
images:Reuters