【取材】グリー初のブロックチェーンゲーム、「釣りスタ」で「Sui」採用

グリーがSuiでブロックチェーンゲーム

グリーが、同社初のブロックチェーンゲームリリースにあたり、レイヤー1ブロックチェーン「Sui(スイ)」を採用した。4月14日に開催された「Sui Japan Community Meetup Powered by Pacific Meta」にて、同社web3事業部Head Of Business Developmentの村田卓優氏がコミュニティ向けに初めて明かした。

なおグリーは昨年6月、「Sui」の開発を主導する米ミステンラボ(Mysten Labs)とグリーの100%子会社のシンガポール法人BLRD(ブラード)を通じて提携していた。

グリーが「Sui」を採用するゲームタイトルは、「クリプトキャッチ!釣り★スタ」。グリーが世界初のモバイルソーシャルゲームとして2007年に配信を開始した「釣り★スタ」を基にしたゲームとなるようだ。

「クリプトキャッチ!釣り★スタ」では、「釣り★スタ」と同じく、お気に入りの釣り竿でさまざまな種類の魚を釣る釣りゲームとなっている。

村田氏によると「クリプトキャッチ!釣り★スタ」では、釣り竿が「Sui」上にミントされたNFTとして機能するとのこと。

また同ゲームは、完全無料でプレイ可能であるという。ガス代はグリーが負担し、また課金要素も無いとした。

グリーweb3事業部Head Of Business Development 村田卓優氏

グリーweb3事業部Head Of Business Development 村田卓優氏へ取材

「あたらしい経済」編集部はイベント会場にて、村田氏へ緊急取材を敢行。「クリプトキャッチ!釣り★スタ」について詳細を聞いた。

村田氏によると同ゲームでは、ゲームを進めていくとNFTとなる「釣り竿」がレベルアップしていき、一定のレベルになると「釣り竿」が売買可能になるという。「Sui」上のNFTとなるため、「釣り竿」を販売したユーザーは「Sui」のネイティブトークンである「SUI」が獲得できるとのこと。

また利用するウォレットも「Sui」のネイティブなものになるという。さらに「釣り竿」NFTは二次流通も可能とのことだ。

村田氏は「クリプトキャッチ!釣り★スタ」のリリースにあたって、「Suiのアクティブウォレット数を増やすのが目的」と語った。「シンプルなゲームとすることで、NFTやブロックチェーン、web3が全くわからない人にもプレイして欲しい」とも話した。

リリース時期については「早期リリースに向けて、準備をしております」とのことだった。

また「あたらしい経済」が村田氏へ、グリー初のブロックチェーンゲームに何故「Sui」を選定したか聞いたところ、「Suiのチェーンとしての信頼性、ミステンラボとのディールの条件、ミステンラボのサポートの良さ」を村田氏は挙げた。

「今回のディールとして、両社のやりたいことが出来そうな条件が揃いました。ミステンラボのBD・マーケティング・エンジニアとは週に2回レベルでのミーティングを実施する中で、同社の日本でのユーザー数獲得の本気度を感じたので、それに乗っかりたいと思いました」と同氏はコメントした。

今後のグリーでのブロックチェーンゲーム第2弾、第3弾への展開について聞いたところ、「まだ構想はないです。ただし、ありがたいことに他のチェーンからの引き合いは多くあり、組めるチェーンとは積極的に話は進めたいと思っています。バリデーターについても増やすべく、他チェーンとも交渉を続けています」とし、また他のパートナーシップを締結しているチェーンについては「引き続き関係を続けていきたい」とも付け加えた。

また村田氏は、同社のバリデータ運営について「当初はチェーンのことを知るためと、経理・法務を含めたバックオフィスのオペレーションを回したいと思って始めましたが、現在収益はかなりあがっています」とも答えてくれた。

グリーは現在「Sui」の他、「Polygon(ポリゴン)」、「Avalanche(アバランチ)」、「オアシス(Oasys)」のバリデーターも運営している。

関連ニュース

images:iStock/klikk

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

広告

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された