スイス中銀総裁が個人向けデジタル通貨に反対
スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は4月8日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を個人向けに発行する必要はないとの認識を示した。
ジョルダン氏は「消費者や企業は民間セクターが提供する効率的で革新的な決済手段を既に利用できる」と説明した。
「個人向けのCBDCは、現行金融システムや中央銀行と商業銀行の役割を根本的に変える可能性があり、金融システムにとって大きな影響を及ぼす」と指摘し、利益よりもリスクの方が大きいとの見方を示した。
一方、中銀は昨年CBDCを決算手段として使う金融機関向けの試験プロジェクトは開始しており、UBSやチューリッヒ州立銀行などが参加している。
関連ニュース
- スイスのデジタル資産銀行シグナムが60億円超を調達、評価額は約1300億円に
- フィンテック企業Taurus、スイスの小売顧客へ「トークン化証券」提供開始
- SBI DAHとスイスSIXのJV「AsiaNext」、シンガポールで暗号資産デリバティブ取引を提供開始
- 大手銀BBVAスイス部門がMetacoと提携、暗号資産カストディ領域で協力
- スイスSEBA銀行、香港で暗号資産事業の完全認可ライセンス取得
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
スイス中銀総裁、個人向けデジタル通貨に反対 金融システムに影響大
images:Reuters