暗号資産マーケットメーカー「GSR」、シンガポールの主要決済機関(MPI)ライセンス取得

GSRがシンガポールの主要決済機関(MPI)ライセンス取得

暗号資産のマーケットメーカーとして知られる暗号資産取引会社兼流動性プロバイダー「GSR Markets(GSR)」のシンガポール子会社「GSRシンガポール(GSR Singapore)」が、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(MPI)の完全ライセンスを4月1日に取得した。

このことは、「GSR」の公式Xアカウントからブルームバーグの記事を引用する形で4月4日に発表されている。

今回のライセンス取得により「GSR」は、シンガポール国内で暗号資産の現物店頭取引およびマーケットメイキングサービスを提供可能になったとのこと

なお「GSR」は昨年9月に主要決済機関ライセンスの原則承認を受けていた。今回の発表は、このライセンスを正式に取得したものとなる。

ちなみに現在シンガポール国内で主要決済機関ライセンスを取得しているのは、パクソス(Paxos)、ブロックチェーンドットコム(Blockchain.com)、サークル(Circle)、コインベース(Coinbase)などを含む19社だ。

ブルームバーグによると「GSRシンガポール」の最高経営責任者(CEO)シン・ソン(Xin Song)氏は、「GSRがこの種の企業として同国で初めてMPIライセンスを取得した」と主張しているとのことだ。

シンガポールでは、シンガポール金融管理局(MAS)の金融商品への規制に関する権限を拡大する法案が、今年1月にシンガポールの議会に提出されている。

提出された法案には、「MASの権限を拡大し、規制されていない業務を行う資本市場サービスライセンス(CMSL)保有者に業務における指示を書面によって出すことを可能にする」ことや、「MASが施設に立ち入り、証拠を押収するための裁判所命令を取得できるようにする」こと、「外国の規制当局によって任命された代理人がシンガポールの金融機関を検査することをMASが承認可能にする」といった内容が含まれている。

なおMASは既に、規制が進められていない業務を行う際のリスク軽減策に関するガイダンスを出すことが可能であったが、今回提出された法案が可決された場合、その権限は拡大され直接書面での指示が行えるようになるという。

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参考:ブルームバーグ
images:iStocks/Pict-Rider・MasterLu

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。