イングランド銀行、「デジタルサンドボックス」の条件を設定

イングランド銀行が「デジタルサンドボックス」の条件設定

英金融規制当局が、テクノロジーの急速な進歩に対応するため、「現実世界」でデジタル証券を取引するための新たな「サンドボックス」に関する公開協議を4月3日に開始した。

「サンドボックス」は、管理された規制環境内で、実際に市場で顧客に対して新しいサービスをテストできる。

イングランド銀行(BOE)と金融行動監視機構(FCA)は共同提案の中で、サンドボックス内で既存の金融ルールを修正し、企業がデジタル化された債券や株式の取引や決済に、暗号資産を支える分散台帳技術やブロックチェーンなどの新技術を試せるようにすると述べた。

規制当局は、企業がどのようにサンドボックス内での活動を申請し、活動の規模を拡大するかについてのガイダンス案を協議している。

イングランド銀行(BOE)と金融行動監視機構(FCA)は、「初めて、単一の法人からこれらのサービスを提供できるようになる」と述べた。

「この分野での新技術の導入は、安全に行われれば、長期的には金融システムの効率性と回復力の向上を促進する技術変革につながる可能性がある」ともBOEとFCAから語られている。

新しいサンドボックスは5年間続き、株式や債券の所有権を現金と交換する証券決済の新たな恒久的な規制体制につながる可能性がある。

協議は5月29日まで行われ、夏には最終ガイダンスが公表される。

関連ニュース

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Bank of England sets out conditions for ‘digital sandbox’
(Reporting by Huw Jones; Editing by Emelia Sithole-Matarise)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

広告

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している