ビットフライヤー、エルフトークン(ELF)取り扱い延期。取引開始直前で

ビットフライヤーがELF取り扱い延期

国内暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフライヤー(bitFlyer)が、暗号資産エルフトークン(ELF)の取り扱いを取引開始直前に停止した。同取引所のXアカウントから3月27日11:58にアナウンスされた。

ELFの取り扱い開始の予告は3月26日に発表されていた。それによるとELFは同取引所のiOSおよびAndroidアプリで提供されている「かんたん取引所」のみで取り扱いをするとのことで、web版での取り扱いはされないとのことだった。

ちなみに今まで「かんたん取引所」では、BTC/JPYの現物のみが取り扱われていた。

この「かんたん取引所」でのELF取り扱いは、3月27日11:30より「板寄せ方式」にて注文受付を開始。その後12:00に一本値で約定後、「ザラバ方式」に移行すると告知されていた。

なお一本値(いっぽんね)とは、始値、高値、安値、終値が同一の状態のこと。また「板寄せ方式」は売り注文と買い注文のバランスにより売買を成立させる方法で、「ザラバ方式」は注文が入ってきたらその都度、取引を成立させる方法である。

しかし3月27日11:30より板寄せが開始したものの、11:58にビットフライヤーより「iOS 端末から注文できない事象が発生した」として「ELF取扱い開始を延期する」と正式に発表された。

なお板寄せの段階でELFは、IEOでの募集価格12.50円/ELFを大きく下回る3円台での注文が集まっていた状況だ。

ちなみにELFの取引にあたりサーキットブレーカーが設定されている。発動条件は「制限値幅の範囲外における価格での約定が見込まれる発注が行われた場合」とのことで、基準価格は10分前の約定価格。制限値幅は基準価格の上下20%とのこと。また取扱い後24時間の値幅制限として上限価格が募集価格(12.50円/ELF)の10倍、下限価格は募集価格の0.25倍となっている。

エルフトークン(ELF)とは

国内5例目のIEOとなるエルフトークン(ELF)は、2月26日にリリースされるブロックチェーンゲーム「THE LAND エルフの森」で使用される暗号資産。同ゲームはELF発行元のHashPalette(ハッシュパレット)が提供する。

ELFは、ビットフライヤー提供のIEOプラットフォーム「bitFlyer IEO」にて購入申し込み受付が2月9日から20日までの期間実施されていた。

なおELFは、販売総額の12.5億円を超える申込があったことが発表されている。

ただしELFはユーザーへの抽選・決済・付与についても延期された経緯もある。ビットフライヤー2月21日、ハッシュパレットとの間で「協議中の事項」があることから同イベントを延期すると発表。翌22日にはELF付与実施において、国内IEOで初となる「ロックアップ契約」を締結し、抽選・決済・付与を実施した。

延期の理由としてビットフライヤーは、ハッシュパレットおよび同社親会社HashPort(ハッシュポート)との間でロックアップ契約に関する協議を重ねていたとのこと。ビットフライヤーによるとこれは、「ELFの流通市場における健全な価格形成を通じてお客様の資産を保護することを優先するため」であったと説明をしている。

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参考:ビットフライヤー
images:iStocks/Ninja-Studio

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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