USDTがCelo上に発行へ
米ドルペッグのステーブルコイン「テザー(USDT)」が、セロ(Celo)のネットワーク上で発行される予定だ。「USDT」発行元のテザー社(Tether Operations)およびセロ財団(Celo Foundation)が3月11日発表した。
今回の発表では、対応開始の詳細な日程について公開されていなかった。
セロは、パブリックチェーンを用いた金融包摂の実現を目指したプロジェクト。モバイル金融アプリの提供やネイティブトークンの「celo(CELO)」の他、「Celo Dollar(CUSD)」や「Celo Euro(CEUR)」、「Celo Brazilian Real(CREAL)」などのステーブルコインを発行している。
なおセロは現状、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)互換のレイヤー1ブロックチェーンだが、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2への移行が進められている。
セロコミュニティでは、「USDT」を新たなL2ネットワークでの公式のガス代(ネットワーク手数料)として利用する提案を今後ガバナンスを通じて行うとのことだ。
なおセロでは今年1月に、米ドルステーブルコイン「USDC」のネイティブトークンがセロネットワーク上に対応する予定を発表。先月2月22日より対応を開始している。
その際にも「USDT」と同じく「USDC」も新たなL2ネットワークでの公式ガス代として利用する提案がされ、投票に進むと発表されていた。
テザー社発行の「USDT」は、1米ドルの価値を一定に保つように設計されたステーブルコイン。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)等、他の暗号資産の価格変動にさらされることなく、暗号資産として資金を移動させる手段として広く利用されている。
なお「USDT」は、全暗号資産の時価総額でBTC、ETHに続き3位となっている。ステーブルコインではトップの時価総額を誇る(2位のステーブルコインはUSDC)。
なお現在「USDT」は、アバランチ(Avalanche)やイーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、アルゴランド(Algorand)、イオス(EOS)、リキッドネットワーク(Liquid Network)、コスモス(Cosmos)、テゾス(XTZ)、トロン(Tron)、ニア(NEAR)、ポルカドット(DOT)に対応している。